今回は築20年のマンションをリフォームした小林邸をご紹介します。5年ほど前からトイレの不調、カビ、収納などの住まいの問題に悩んでいた小林夫妻。全面改修を行なった結果、視覚的にもすっきりとしたストレスフリーの上質空間に。休日を家で過ごすのが楽しみになったそうです。
カビや収納に悩む築20年の
マンションを全面リフォーム
リフォーム事例3
小林邸
妻56歳 夫48歳
リフォーム面積:59㎡
設計:エキップ
住まいの問題を解決して
ストレスフリーの上質空間に
JRや私鉄など3つの路線が徒歩圏内という交通至便な都心の住宅街。昔ながらの商店とマンションが程よく混ざり、懐かしい匂いのする街角に、小林さん夫妻が暮らすマンションがあります。職場も同じという仲の良いご夫婦。ここに引っ越してきたのは、マンションが新築された1994年のことでした。しかし、5年ほど前からトイレが不調に、北側の壁にカビが生えるなど、住まいの問題が気になりはじめたそう。
「室内のカビが増えないよう、いつも窓を開けて外出していました」と話す妻のAさん。
そこで給湯器が交換時期を迎えたのを機に、将来にわたって快適に過ごせる住まいに全面改修することに。相談したのはリフォームを得意とする設計事務所のエキップです。限られたスペースを有効に使うため、エキップは和室をフローリングに変えてリビングにし、キッチンの配置を換えダイニングと並列にしてスムーズに行き来できるよう提案。さらに収納量を確保するため、押し入れを使い勝手のよい収納スペースに変えるほか、リビングとダイニングに作り付けの棚を用意して、生活の細々したアイテムをすべてしまえるよう計画して、視覚的にもすっきりとした空間に。新しく家具やカーテンを買い替えるなど、インテリアのコーディネートも依頼することで、上質な住まいに仕上がりました。
「以前は寝に帰るだけでしたが、リフォーム後は友人を招くこともしばしば。休日を家でゆっくり過ごすのが楽しみになりました」
【費用】
リフォーム工事費はデザイン費を含め約1,000万円。
ソファやテーブルなどの家具、カーテン代を含めて別に約200万円
約1,200万円
[キッチン]
カウンターの位置を変え
家事動線をスムーズに
以前はセミクローズドだったキッチンをオープンに配置。キッチンとダイニングの間仕切りを取り払い、ダイニングと平行に配置することで、動線が大幅に省力化。スムーズに行き来できるだけでなく、室内に開放感が生まれました。新たに導入したビルトイン食洗機のおかげで、家事もラクに
次は収納、水まわりのリフォームをご紹介します。
[収納]
押し入れをしまいやすい大容量の収納に。
隠す収納がセンスアップの秘訣
和室にあった押し入れは使い勝手が悪いため、L字に棚を設けて大容量の収納スペースに。リビングをつねに美しく保てます。また、ダイニングの壁面収納には蔵書を中心に。飾り棚を用意することで空間に圧迫感もありません
[水まわり]
水まわりは引き戸で開閉。
浴室暖房乾燥機をつけて
カビの心配も無用!
1 開け放って使えるよう洗面所の入り口は引き戸に。コンパクトな住まいを開放的に暮らす工夫のひとつ。室内のカビもなくなりました
2 バスルームはクリナップの「アクリアバス」。浴室全体を保温材で包み込むなど、暖かさを追求。
3 浴室暖房乾燥機をつけると浴室が洗濯干し場として活躍。
4 下のスイッチを押すと、床面を暖める機能が作動します
次回はプロお勧めの最新設備機器をご紹介します
撮影/富士 晃 イラスト/かくたりかこ 取材・原文/小森知佳