最初の90分の〝深睡眠〞、 5つの心得を実践!
入眠してすぐ、約90分間続くのが深睡眠。良質な深睡眠を得るための5つのメソッドを実践すれば、自然に寝つきもよくなるし目覚めもすっきり。今回から、具体的にご紹介していきます。
お話を伺ったのは
千葉伸太郎さん
Shintaro Chiba
医学博士。太田総合病院記念研究所附属診療所太田睡眠科学センター所長。日本睡眠学会睡眠医療認定医。慈恵会医科大学やスタンフォード大学で最新の睡眠科学について研究を重ねている
1 就寝前に体温を上げて体を睡眠モードに促す
脳の深部体温を下げるためには、事前に深部体温を上げておく必要が。そのためのメソッドを解き明かします。
就寝1時間前のぬるま湯入浴が深部体温を上昇させるカギ
「就寝前の準備で体を入眠モードにもっていけば、スムーズに眠れるようになります」(千葉先生)
準備とは、脳の中枢神経がある部分の深部体温を上げること。眠気は深部体温 が下がるときにやってきます。そのために深部体温を上げておき、体を睡眠モードに切り替えるのです。
「就寝の1時間ほど前に入浴して体を温めます。熱いお湯だと逆に覚醒してしまうので、ぬるめのお湯にじっくりつかるのがおすすめ。体のホカホカが収まってきた頃にベッドに入りましょう」
入浴中の血流を促し深部体温を上昇させるのに、炭酸入浴剤が役に立ちます。 また、日中にしっかり活動して昼夜のメリハリをつけると睡眠リズムが整い、一定の時間になると眠気がくるように。
「深部体温を上げるという意味でも、運動するなら夕方がおすすめです」
体温上昇をサポートする炭酸入浴剤
炭酸ガス濃度の高い入浴剤を使うと、末梢血管が拡張して血液の巡りがよくなり、ぬるま湯でも体が芯からポカポカに!
【ライター K のつぶやき 】
「炭酸でジェットバス状態になるのかと思っていたら、泡は最初のみ。お湯がまろやかになり、ほのかに漂うグリーンの香りにリラックス。真冬に39度のぬるま湯でも体がポカポカに。」
次ページでは、寝つきが気になる人におすすめのアイテムを紹介します!
寝つきが気になる人にはこんなお助けアイテムも
睡眠へのプレッシャーでなかなか眠れない人は、心を落ち着かせて入眠に導くサプリやアロマの力を借りて。サプリは就寝前に定められた量を飲みます。
撮影/藤澤由加 〈物〉 小山志麻〈千葉先生〉 イラスト/sino 取材・原文/小林みどり