「声のアンチエイジング」にまつわる情報のあれこれ。今回は食事などのウワサを「ウソ」か「ホント」かジャッジ!
のどのためには温かい飲み物のほうがいい? 激辛料理はのどに悪い……?
あなたの予想とは違う答えかもしれません!
●お酒を飲むスピードが喉のダメージに関係する
→ホント
実は声の老化とお酒はあまり関係がありません。お酒が通るのは食道で、声帯のある気管は通らないからです。ただ、お酒は利尿作用によって体内の水分を減らす作用があるうえ、飲むスピードが早いと、代謝されずにアルコールとして吐く息から出ていきます。それが声帯を直撃するのでダメージにつながります。声のためにはお酒はできるだけゆっくり飲むことです。
●太ると声も変わることがある
→ホント
太って脂肪が多くなると、声帯周辺の粘膜下、舌や口の中の脂肪も増えることに。それは「共鳴」の仕方が変わるということ。一般的に、脂肪が増えるとそれまでより響きの悪い声、通りにくい声になるといわれます。ということは、痩せて脂肪が減って声に変化が出ることも。
●喉を潤すのに冷たいものはNG
→ウソ
たとえ夏でも冷たいものより温かい飲みもののほうがよい、といわれます。ただ声帯への潤い補給の意味では、水であればどちらも同じ。お湯は、湯気が潤いを与えるので大事ということになっていますが、たくさんは飲めません。水のほうが直接潤いを与えることができて◎です。
●せきが止まらないときは、すぐ耳鼻咽喉科へ!
→ウソ
風邪をひいて数日せきが止まらない、喉が痛い。そんなときはまめに水をとり続けることが最優先。せきは防御反応なので、乾燥していると分泌物が気管にへばりつき、それを外へ出そうとしてせき反射が起きます。特別なものは不要。水で潤いを与えることを心がけて。せきや痛みが長期間続くようなら専門外来を受診。
●辛いものや炭酸水は喉を悪くする
→ウソ
辛い食べものや炭酸水の通り道は食道なので、直接影響はありません。ただ、胃酸の逆流がある人はNG。辛いといえばミントのタブレットは、サラサラした唾液を出して声帯を潤してくれる効果も! プロの歌手たちがこぞって愛用するブランドもあるほど。
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子 指導・監修/楠山敏行