こんにちは小野アムスデン道子です。チェンマイはタイ北部最大の都市ですが、エネルギッシュなバンコクに比べて、空気がゆっくり流れ、昔ながらのタイが楽しめる街。物価も安く、2週間以上のロングステイをする日本人も多いそう。
優しい辛さのチェンマイの料理、美しい寺院、素朴な田んぼの藁アート、丁寧なスパ、癒されることがいっぱいです。
チェンマイから北に50kmのメーテンにある、ランナー様式でタイ北部最大の寺院「ワット・バーンデン」。タクシーをチャーターして約1,000バーツ(1バーツ=約3.5円)で行くことができます。高さ4メートルはあろうかという涅槃像や、塔頭と共に祭られている12支の動物、想像上の動物たちが華やかでカラフルなお寺は別世界のよう。
そこから田んぼのそばに藁アートが立つという貯水池「ファイトンタオ」へ(入場料50バーツ)。なんと巨大な3匹のキングコングがそれ! 周りは水田で、元々は刈り取った藁を利用することから始まったのだそう。
田んぼには、1泊600バーツで泊まれるというゲストハウスもあります。レインシャワーにトイレも整備されていて、田んぼの真ん中で、ちょっと他では味わえない宿泊が出来るかも。
ユニークな歴史遺産として、タバコ乾燥庫をカフェやレストラン、ホテルにリノベ―ションしてユネスコ賞も受賞した「カオマイ エステート1955 」があります。緑に囲まれたレンガ造りの建物はそのままに、中は快適に改装されています。
レストランで、北部料理の定番の一つ、“カントーク”をいただきました。豚皮唐揚げやゆで野菜、ゆで卵を青唐辛子とタマネギなどをすりつぶしたディップにつけて食べるものです。柚子胡椒のようなこのディップが風味豊かで、止まらないおいしさです。
チェンマイでは今、バケーションでリフレッシュしながら働く「ワーケーション」というスタイルで滞在するタイ人や欧米人がいて、この施設もWiFiが使え、カフェのテーブルでは充電もできるようになっていました。SNSのアップもしやすいですね。
カオマイ エステート1955
Kaomai Estate 1955 https://www.kaomailanna.com/estate.php
チェンマイ市内に戻りがてら、陶芸、手芸、雑貨やアパレルなど地元作家がショップを出すアーティスト村「バーン・カ―ン・ワット Baan Kang Wat」へ。
作家の手になる一点ものがほとんどなのでお値段はそれなりに…。それぞれの工房スペースがとても素敵で、中にはカフェもあってゆっくり作品を見て回れます。いい作品に出会えば、チェンマイのよい思い出になりそうです。
やはりタイに来たら、必ず立ち寄りたいのがスパ。タイ古式はじめ、レベルの高い施術の「ザ・オアシス スパ」へ。チェンマイに6店舗、バンコクやパタヤ、プーケットにもお店を展開しています。ここチェンマイ・バーン・セン・ドイ店は各国領事が住む高級エリアにあって、とても優雅なランナー様式の建物で、素敵なインテリアにうっとりします。スパ個室が5つに宿泊用の部屋も11室あります。オイルは使わず、筋肉を揉みほぐし血流を促すマッサージで不眠も改善されるという、タイ古式マッサージを受けました。1時間で全身を施術してくれて1,000バーツとお手頃。
ザ・オアシス スパ
The Oasis Spa https://www.oasisspa.net/jp/home.php
夕食は、オーガニックファームを併設して、新鮮なオーガニック野菜を使った料理で地元でも大人気の、「オーカジュ」のサンサーイ本店へ。
農業を盛り立てようと3人の若者が創ったレストランの料理は、お値段が150〜300バーツと手頃でボリュームたっぷり。肉料理にもレストランの横の農場で栽培されているサラダがたっぷり添えられています。いろいろと野菜を選んでカスタマイズすることもできます。メロンをくり抜いたフルーツサラダは名物だそう。ドリンクはすべてノンアルコールですが、野菜たっぷりのお料理には、ヘルシーなスムージが合います。
オーカジュ
OHKAJHU https://www.facebook.com/ohkajhu
チェンマイに来たら絶対に味わってみるべきなのがカレースープの麺料理“カオソーイ”。市内にあって創業70年の有名店「カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム Khaosoi Lamduan faham」のカオソーイは、ココナッツのまろやかな風味のカレースープに、弾力のある卵麺が絶妙で、上にのせた揚げた麺の香ばしさもポイント。トッピングは3種類あり、衣をつけて揚げた豚肉、骨付き鶏肉、スライスの牛肉とそれぞれにおいしいです(50バーツから80バーツ)。
チェンマイソーセージなどのおつまみもビールにぴったり。
チェンマイは、こうしたローカルグルメにナイトマーケットでのショッピング、寺院巡りなど普通の観光も楽しいところですが、ゆっくり滞在するならタイ料理クラスなど、ならではのローカル体験に挑戦してみては?
1名から30名まで対応するというタイ料理教室「ルアン・ラダー」で、お馴染みのトムヤムクンやパッタイ、鶏肉カシューナッツ炒め、青パパイヤのサラダ(ソムタム)4品とマンゴーにココナッツで炊いたもち米をそえるデザート(カオニャオ・マムアン)を作りました。
卓上コンロにエプロン、材料がセットアップされていて、料理にじっくり取り組めるのでやり遂げた感があります(1,000バーツ)。
ルアン・ラダー
RUAN LADA https://www.facebook.com/RUANLADA2599/
チェンマイ観光局によると、住居費・光熱費・食費・交通費などの1カ月トータルのチェンマイ滞在費は26,000バーツ、9万円ほどです。観光目的なら30日以内はビザ無しで滞在できます。長期滞在でじっくりとチェンマイのローカルな体験や文化を楽しんでみるというのもよいかも。
取材協力/ タイ国政府観光庁 https://www.thailandtravel.or.jp