物忘れが気になるミーナです。シャキッとしている人の工夫、ぜひ知りたいですよね。
「私の脳、大丈夫!? 」と不安を感じたら…
ボケないために、今から考える「脳トレ」
更年期の悩みを抱えるOurAge世代は、ちょうど両親の介護も考えなければいけない年代でもあります。
親の姿を見て、自分の将来に思いを馳せるなど、脳の健康に関して、切実な思いを持っている人は多いはず。シャープでイキイキとした脳を保つために今から、できること、始めましょう!
OurAge世代の脳、
皆どうつき合っているの?
OurAge世代になると、多少の差はあれ、誰もが脳の衰えを意識しはじめるようになります。
そこで、より頭脳明晰でいることを求められる仕事をしながら輝いている女性たち4名に直撃! イキイキとした脳を保つための意識や、将来に向けて始めていること、ぜひ参考にしてください。
今回は、フランスでも活躍している、フードデザイナーの花野敬子さんの「脳」とのつき合い方です。
File 2
花野敬子さん Keiko Hanano
profile
1959年生まれ。フードデザイナー、ケータリングスペシャリスト、栄養士としてフランスで27年間活躍。フランス初の寿司の持ち帰り販売店を多店舗展開、和食ケータリングの開発などに従事し、和食ブームの隆盛に貢献
「非日常」を意識した生活習慣と
バランスのよい食事で脳を活性化
いつもと違う行為で脳の衰えを防止
フランス・パリに初めて寿司のテイクアウトショップを立ち上げたり、和食ケータリングを開発するなど、27年間にわたりフランスのフード業界で活躍後、昨年帰国した花野さん。
帰国を決意した理由のひとつには親の介護問題もあったとか。
「記憶をなくしていく父を目の当たりにしていたので、脳の衰え防止に関しては切実な思いがありました。数年前の帰国時に認知症関連のテレビ番組を見てからは、生活の中でできるだけ脳に刺激を与えるように工夫しています」
番組の中では、認知症が異例に少ない職業としてタクシーの運転手が挙げられ、その理由として毎日違う道を走る、運転で目を使う、毎日他人と5人以上接する、の3点が列挙されていたといいます。
それ以来、同じことの繰り返し=脳に刺激が少ないと考え、「非日常」を意識。シーズンごとに部屋の模様替えをする、物を置く場所をあえて変えるなど、「慣れに、探して覚える」行為を生活の中に自然に取り入れ、脳を活性化しています。
専門の食事面でも、脳にいいものを積極的に取り入れるように配慮。
「今回紹介したキヌアの緑色サラダは、緑黄色野菜がたっぷり入り、数種類のハーブが嗅覚を刺激。キヌアは穀物の母と呼ばれ、穀物なのにタンパク質を含み、ビタミンBやミネラル、食物繊維も豊富です。
グラノーラのフランボワーズソースがけは、グラノーラを嚙むことで脳を刺激。脳を老化させないために必要なブドウ糖を、炭水化物からではなくバナナから摂取でき、ベリー類は記憶力を助けるといわれています。脳の元気にタンパク質は欠かせませんが、何よりもこうしたバランスのよい食事が大切です」
料理は手作業と目で集中する行為そのものが脳の活性化に役立つそう。
「年齢を重ねると同じレパートリーを繰り返しがちなので、料理本を見ながら新しい料理を作ってみることが大事です。
さらに、仕上がったものを人に見せて会話をすること。ホームパーティができなければおすそ分けでもよいので、人と話す機会を増やすことをおすすめします。
また、脳には刺激だけでなく、休息も重要。私はヨガで、脳と体のリラクセーションに努めています」
キヌアの緑色サラダ
グラノーラのフランボワーズソースがけ
Recipe
[上]キヌアの緑色サラダ(4人分)
❶キヌア200gは水300㎖に入れて15分ゆで、ふたをして15分蒸らします。粗熱を取り冷蔵庫で冷やします。
❷木綿豆腐70gは水きりします。
❸さやいんげん4本、アスパラガス5本は塩ゆでにし、長さ5㎜に切ります。グリーンピース12本はさやごと塩ゆでして、実を取り出すします。
❹紫玉ねぎ10gはみじん切り、アボカド½個は5㎜角に切ります。
❺エストラゴン2枝、バジル2本を細切り、ミント½パック、パセリ3枝を細かくちぎり、①②③④と混ぜます。
❻⑤をオリーブオイルレモン20㎖、クランベリーバルサミコ酢5㎖、白バルサミコ5㎖、岩塩適量、レモン汁4㎖であえて皿に盛りつけ、タイムとルーコラを適量散らします。まわりにジェノベーゼソース(市販)を適量たらします。
[下]グラノーラのフランボワーズソースがけ(1人分)
❶フランボワーズ(冷凍)200gと黒糖大さじ3と水700㎖を強火で2分煮て冷ます(作りやすい分量。冷蔵庫で保存可能)。
❷バナナ½本は斜め切りにします。
❸プレーンヨーグルト80gとクリームチーズ大さじ1を混ぜます。
❹グラノーラ20gに②と③を重ね、①を適量かけます。
次回は、健康維持に配慮した「脳」とのつき合い方をしている、美容・医療ジャーナリストの海野由利子さんです。
撮影/板野賢治 ヘア&メイク/木村三喜 取材・原文/蕨 康子