健康な未来のために大切な股関節について、いま知っておきたいことを、OurAge内のシリーズ「女の若さは『股関節』がキーワード」でお届けしています。ミーナにはまだ不調は現れてはいないけれど、仕事中の姿勢の悪さや運動不足が、将来、股関節に悪影響があるかもしれない?
股関節の不調・診察レポート
40代、50代になると、股関節に違和感や痛みを感じたことがある人がぐっと増えます。
今回は「痛みがあってちょっと心配…」という読者4人が登場。
中村格子先生のクリニックで診察を受けてもらいました。
まずお一人目は、1年ほど前から右股関節に痛みを感じていたという竹内さんです。
竹内洋子さん Hiroko Takeuchi
1960年生まれ。カラーセラピスト、カラーコンシェルジュ。
「臼蓋形成不全だったことが判明!
タクシーでばかり移動していたせいで
すでに筋力にも左右差が…。
運動療法を続けて改善してみせます!」
「妹が幼い頃に股関節脱臼で痛みを抱えていたんです。
私はそういう経験がなかったので、
そのうちよくなるだろうと放っていたんですが…」という竹内さん。
長時間座っていて、動き出すときに痛い、
和式のトイレがつらい…などの訴えを聞いていた格子先生が即コメント。
「初期の変形性股関節症(『股関節の痛みとトラブル② 要注意!股関節トラブル』参照)の可能性が高いかな。
妹さんの股関節が悪いならなおさら。
股関節の形は遺伝によることが多いんです」
病気はショックな半面、大丈夫とわかって安心!
先生の触診は、股関節の異常を見つけるテストや
可動域・筋力チェックなど、多岐にわたりました。
すると、すでに股関節の動きや筋力、
脚やお尻の形状に左右差が出ていることが発覚。
レントゲン撮影では、右側だけ臼蓋形成不全であることもわかりました。
しかも左に比べ、右の股関節の軟骨がすでにすり減ってきています。
これはやはり変形性股関節症の域。
放っておいたら進行していく可能性大です!
早く食い止めなければ!
「この時点でわかってよかったですね。まだ大丈夫ですから。
今後は股関節まわりの筋力をつけ、
可動域を広げるリハビリをしてください。
スタジオでスタッフが指導しますからね」
次回は、格子先生クリニック併設のトレーニングスタジオで理学療法士の治療を受けます。
中村格子さん Kakuko Nakamura
profile
1966年生まれ。整形外科医、医学博士。
Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長。
横浜市立大学整形外科客員教授。
2014年4月、スタジオを備えた整形外科クリニックを代官山にオープン。
健康の大切さを伝え、多くの著書(『実はスゴイ!大人のラジオ体操』など)の出版や講演、メディア出演と幅広く活動。
撮影/小山志麻 矢部ひとみ
構成・原文/蓮見則子