白・黒・緑、
中国茶の正しい飲み方が学べる香港の超穴場
こんにちは小野アムスデン道子です。食都“香港”で、人々が毎日のように飲む漢方茶“涼茶”に続いて、発酵茶で抗酸化作用のあるカテキンなどが豊富な中国茶の正しい淹れ方がわかる香港の超穴場をご紹介します。
それは、孫文も通ったという香港の名門大学「香港大学」の美術博物館の中にある博寮茶座(ティーハウス)です。香港大学は、前身が1887年創立の香港医科大学で香港最古の大学、古い本校舎はコロニアルな雰囲気を今も残します。2014年12月に「香港大学」駅ができ、新しいメインビルディングと直結、多くの学生が通います。美術博物館はそこから徒歩だと約20分、緑が多く、ここがいつも賑やかな香港とは信じられないくらい静かで落ち着いた場所です。展示は大学所蔵の書や絵画などの美術品で入場無料。そして、ここの茶藝館では、白茶、黒茶、緑茶などお茶の種類はその時々ですが、中国茶を急須のサービスで味わうことができて、たったの20香港ドル(約350円)。
白茶は、寿眉牡丹というお茶を日光で少しだけ発酵させたもの。上品で爽やかな味。熱をさます作用があり、暑い夏に飲むのもよいお茶。黒茶は、雲南普洱(プーアール)茶で、加熱で酸化発酵を止めた後に麹菌によって再発酵させたもの。私はこのプーアール茶の独特の香りが好き。ミネラルが多く含まれ、整腸作用や脂肪の分解を促進することでダイエット茶として知られています。デトックスの効果も。そして緑茶は、西湖瀧井というお茶を煎って、発酵させずに作ります。蒸して作る日本のお茶より、ややシャープで、カフェインを多く含むのですっきりした気分にさせてくれます。
さて、急須に茶葉を入れて湯を注ぎ、それぞれのお茶によって蒸らす時間や何煎入れるかが異なりますが、ちゃんと日本語で「中国茶の淹れ方」というテキストを見せてくれるので心配ご無用。私は7煎楽しむことが出来る黒茶をチョイス。最初の2煎目までは10秒蒸らすのですが、6煎目、7煎目となると1分から3分間も蒸らします。
ついつい食べ過ぎることの多い香港で、身体によい中国茶を飲みながら、ゆっくり静かな時間を過ごせて、乙な体験でした。
香港大学美術博物館 (The University of Hong Kong Museum and Art Gallery)
住所: 90 Bonham Road, Pokfulam, Hong Kong
取材協力/
香港政府観光局 http://www.discoverhongkong.com/jp/
キャセイパシフィック航空 http://www.cathaypacific.co.jp/