閉経してエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が完全に終わる前後から、膣萎縮や膣分泌の減少などによって、性交障害、尿失禁などが起こってくることがあります。不快症状、例えば乾燥やかゆみ、腫れ、灼熱感、においなどが現れることも。もちろん、ホルモン補充療法などの対策もありますが、リスクが気になる人もいるかもしれません。そのときに登場したのがこのマシンです。
「肌に微小な炭酸ガスレーザーを点状に照射して皮膚を収縮させ、新しいコラーゲンを生成する施術です。顔用のときはマドンナが行っていたので〝マドンナリフト〞と呼ばれていました。それを応用したのが、この〝モナリザタッチ〞。360°放射状に膣壁にレーザーを照射するのです」(あきこクリニック・田中亜希子先生)
照射の際の痛みはなく、1~3回で効果が出るそう。「たとえていうなら、せんべい布団がふかふかの羽根布団になる感じでしょうか。スリムパンツが縫い目の刺激で痛くてはけなくなった、という60代の方に改善がみられたりもしています」
膣萎縮による諸症状が1回の照射でも50%の改善率になっているのがわかります(Dr. Stefano Salvatore(San Raffaele Hospital,millano, Italy) Prof. A. Calligaro(University of Pavia, Italy)
膣萎縮によりひだが扁平化し上皮が薄いのが、治療後は膣粘膜がピンク色になり、ひだが改善、湿潤に富んでいます。尿失禁にも効果
スキャニングシステムにより、安全に膣内に360°、数十発のレーザーを照射します。ダウンタイムなし。2013年イタリアで治療開始、日本では’14年秋から導入。同年、米国FDA承認も取得しています
INFORMATION
1回8万円程度、3回照射で20万円~。日本にはまだ6台ほど。詳しくはHPを。
www.monalisatouch.com/languages/ja
お話を伺ったのは田中亜希子先生(あきこクリニック)。美容外科学会(JSAS)認定専門医。こちらでは3回で20万円。
撮影/小山志麻 取材・原文/中込久理