みなさん、はじめまして。「カフェな日々」の今村ナオミです。
第1回目は、どなたからもいちばーんよく聞かれる「どうしてカフェを始めたんですか?」について、お話ししますね。
まず、物件との出会い!です。
私は、もともとフリーでライターや編集の仕事をしていたのですが、
2005年は、アートイベントの仕事にも関わり、
また、新しいことに挑戦したいな〜、となんとなくと思いながら、ご近所をふらふらと散歩していました。
と、出会ったのが、前々から気になっていた古い2階建て民家の「貸家」の張り紙。
この瞬間、ほんとうにびっくり。もしや運命???
実はこの家、ほとんど人気がなく、たまーにシャッターが開いたのですが、
その隙間から見える広い土間、古い建具や棚が、私はとても気になっていたのです。
物件大好きでもある私は、これはチャンス!中を見られる!と思って、すぐに不動産屋さんに電話。
その日のうちに中を見せてもらうことに。
室内は、もうどこもかしこもほこりだらけでぼろぼろ。でも、広くて、天井が高い!駅から近くて、日当りもまあまあ、それにこの昔ながらの雰囲気が大スキ!。
窓もぜんぶ木枠でサッシが使われていない。
古びた棚もステキ!いい感じ!こんな物件には、もう一生出会えないかも?!
ここを何に使えばいいのか、今んとこ目的も計画もない、でもこれは借りるしかない!と思ったのでした。
私は、飲食店で働いた経験はゼロ。
カフェが大好きで、以前、2年ほど住んだことのあるNYでよくカフェ巡りはしていました。
でもまさか、こんなテキトーな私がカフェを始めるとは、みじんも思っていませんでした。
2005年12月、賃貸契約を結んだ後は、トイレ回りや電気配線など、プロの手がどうしても必要な部分はなじみの工務店さんにお願いして、
壁や床のペンキ塗りや掃除は、友人知人に手伝ってもらって、この家の本来の魅力を残すかたちで、清潔に整えました。
その後は、月に1、2回ほど展覧会やイベントを行い、
私は暇になる予定だったライター業が忙しく、締め切りに追われて、
さほど有効活用しないまま、2年がすぎて、契約更新の時期を迎えたのでした。
私はふと考えました。さて、どうしよう、このままでいいのだろうか?、と。
ここに来てくれた友人知人たちは、「ナオミさん、いいスペースですね」と言ってくれる。
でも私は、ここを独り占めしているようなもんだわ、と思ったのです。
私は、ここをもっとひらかれた場所にしたすべきではないか?!
そうだ!私には、その責任がある、それには、大好きなカフェだわ!と突然、降ってきたように思い込んだのです。
しかしカフェを始めるには、それなりにお金もかかる、しかも私は出版業界一筋で生きてきて、飲食店で働いた経験が全然ない。
ハイリスクだ、失敗したらどうしよう、無一文になるかも、と不安が頭をよぎります。←当たり前ですよね。
が、次の瞬間、「いや、これからはリスクを負った生き方の方がかっこいい」。そうだ!かっこいいと思うことに向かっていこう、と思ったのでした。
それが私にとっては、未知の世界のカフェ開業だったのです。
冷静に考えると、本当に突飛で無謀ですよね。
思いがけないことの連続ですが、でも、私にとって、カフェな日々は、毎日がきらきらと輝いているような楽しさがあります。
これから、みなさんの元気にちょっとでもお役に立てるような
カフェごはんやコーヒーのこと、インテリアのこと、カフェめぐりのこと、そして、スタッフ(なぜか全員女性!)たちとの笑えるエピソードなどなどを、
たくさんお届けしたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします!。