タンパク質を、賢く上手に摂取する
美容や健康に欠かせないタンパク質。
それを効率よく体に効かせるためには、ちょっとしたコツがあります。その条件とは?
ここでは、そのコツや条件6つを2回に分けてご紹介します。今回は、前回に続いて3つのコツ&条件です。
4.アワエイジ世代になったら肉から賢く摂取するべし!
50代から気になりはじめる、肌や髪のハリの低下や、筋肉が落ちることによる体のたるみなど。これを防止するためにもタンパク質は不可欠。さらに鉄分も必要です。特に動物性食品に含まれるヘム鉄のほうが、植物性のものより吸収率がいいので、これを一度に摂取できる肉は、アワエイジ世代にとってうれしい食材といえます。
「肉も部位によって、カロリーとタンパク質の含有量が違います。牛肉なら肩赤身肉、豚肉ならももやヒレ肉、鶏肉はささ身が、低カロリーで高タンパク。太ることなく、タンパク質を賢く摂取するためには、肉も部位選びが肝心です」(本多さん)
5.タンパク質は、毎食コンスタントにとって
「タンパク質は、とりすぎた分を、体内に蓄えておくことができません。筋肉は一日中、分解と合成を繰り返しています。タンパク質不足の時間帯があると、合成ができず、筋肉が落ちてしまいます。それを防ぐためにも、3食平均して摂取することが大切。日本人は夕食に重点を置く傾向がありますが、夜たっぷり摂取しても、それを翌日には使えず、運動しなければ、残りは脂肪になってしまいます」(本多さん)
特に朝食を抜いたり、軽くすませる人が多いようです。例えば、毎朝パンとコーヒーですませていたら、昼間の体はタンパク質不足! 毎食、タンパク質をとるよう心がけて!
6.プラス運動で効率よく筋活を!
「タンパク質は体をつくり、健康を維持するためになくてはならない栄養素です。でも、たっぷり食べても、体を動かさなければ脂肪になるだけ。特にアワエイジ世代からは基礎代謝が落ちますから、きちんと運動を組み合わせることが必須です」(本多さん)
タンパク質は運動をする前か後の、ウォーキングやジムで汗を流したあとでもいいし、苦しくなければ運動の前でもOK。食べたあとにテレビを見ながらの、ゴロ寝だけは避けたいところ。せっかく摂取したタンパク質を、効率よく筋肉にしていけるように、運動を上手に組み合わせましょう。
年代別・朝食の欠食率の内訳
(20歳以上の女性)
本多京子さん Kyoko Honda
医学博士・管理栄養士。NPO日本食育協会理事。
日本体育大学児童スポーツ教育学部で「子供の食と栄養」を担当。
テレビや雑誌などで健康と栄養に関するアドバイスを行う。
著書は60冊以上
イラスト/SatoRichman 図表製作/ビーワークス 取材・原文/山村浩子 監修/本多京子