体調も心も不安定になりがちなOurAge世代。
漢方がおすすめだよ、という声は聞くものの、実際のところ本当にいいの? 漢方のプロである樫出恒代さんにお話を伺いつつ、実際に漢方を取り入れたことで体調が上向いたという女性たちの経験談を取材しました。
「漢方」がなぜOurAge世代に求められるのか、その答えが見えてきます!
1962年生まれ。漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。
一人一人の心と体に丁寧に向き合う漢方カウンセリングを提唱。漢方薬の処方や、漢方的養生のアドバイスで、患者の心身の元気をサポート。漢方アドバイザーの育成や漢方薬の普及にも力を注ぐ。OurAgeの人気ライターで、WEB連載「女性のための漢方救急箱」が大好評!
人生も体も急激に変わる更年期。弱点を補う“マイ漢方”が強い味方に
「更年期世代は人生がいちばん変わるとき。漢方がいちばん必要な世代だと思います」と樫出恒代さん。
子どもの有無や年齢、仕事の有無など、個々の状況が若いとき以上に千差万別になってくるのが更年期世代。
「45歳でまだ2歳の子どもがいたり、そうかと思うともう孫がいたり、親の介護をしている人もいますし、一人一人の背景が違いすぎて、この年代だからこの漢方がおすすめとは、一概に言えないのが更年期世代の特徴です。逆に言えば、一人一人に合うものを処方できるのが漢方の利点です」
漢方では病気を診るのではなく、病人を診るというのがベースの考え方。この病気だから、更年期だからこの漢方がいいということではなく、表面に現れているのは同じような症状でも、その原因はさまざま。ひいては処方も変わります。
「更年期にはホルモン値がガクッと落ちるので、そのショックでさまざまな不定愁訴が体に現れますが、多くは自律神経失調症が原因。40代の初め頃から、漢方で更年期症状の予防もできますし、更年期に突入した際も、不快な症状を漢方薬で抑えることができます。漢方の考えに触れることは、生活を見直し、自分がどう生きていきたいかを見直すきっかけにもなるのです」
次回、OurAge世代の「漢方」選びで重要なキーワードを教えていただきます。
取材・原文/蕨 康子