女性の体は世代で、かかりやすい病気が変化します。45歳から50代にかけてのOurAge世代はその変化が最も大きな時期。
だからこそ今、女性検診や人間ドックで自分の体を総点検してみましょう!
“女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療を目指す”を経営理念に掲げている女性医療クリニック・LUNAグループ 理事長の関口由紀先生に、女性検診や人間ドックの重要性、注目すべき受診項目をうかがいました。
年齢ならではの自分の弱点を知るために、一度は検診を受けて
ちょっとした不調が日常化しやすくなるOurAge世代。でもその不調、「更年期だから仕方ない…」とやり過ごしていませんか?
「女性の体は、40代前半までは、女性ホルモンの力でどうにかやり過ごせる。ですが、40代後半からは女性ホルモンが減少しはじめて、そのつじつまがしだいに合わなくなってきます。単に、更年期の不調というだけでなく、体のさまざまな部分に不調や変化が現れはじめます。例えば、血圧が急に高くなったり、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロール値が急増するといった生活習慣病の症状が突然現れることもよくあります」と言うのは、医学博士で女性医療クリニック・LUNAグループ理事長の関口由紀先生。
変化が始まる今こそ、自分の体を改めて総点検することが大事。そのためには、その世代にありがちな弱点をきちんと把握できる検査項目を吟味する必要がある、と関口先生は指摘します。
「検診や人間ドックというと、乳がんや子宮頸がんなど、がん検診だけを重要視しがちです。もちろん、がん検診も必須項目ですが、それ以外にプラスすべき検査項目が増えてきます(詳しくは次回ご紹介します)」
特に、骨密度検査はこの時期に状態を一度確認しておくべきといいます。
「これは私自身の経験でもあるんですね。私の母は手とかかとで測る骨密度検査をしていてずっと問題はなかったんです。ところが骨折をして腰椎や股関節の骨密度を測定するDEXA法検査を行ったら、基準より低かった。私も母の傾向を受け継いでいるかもしれないと思い、測定したら、やはり片側だけ基準より低めだったのです」
それから関口先生も定期的に骨密度を測定しているといいます。
「弱点がわかると対策も考えられます。そのためには、年齢ならではの自分の弱点がわかる検診を、この時期に一度受けることをおすすめします」
1963年生まれ。医学博士、女性医療クリニック・LUNAグループ 理事長。
泌尿器を専門に診るLUNA骨盤底トータルサポートクリニック 院長。『女性外来の骨盤底筋トレーニング』(宝島社)など著書も多数。
www.luna-clinic.jp/
撮影/冨樫実和 イラスト/sino
構成・原文/伊藤まなび