閉経以降の体の若さを保つには
骨盤底筋(こつばんていきん)と腟の若さ、骨量をキープ!
閉経後は女性ホルモンの分泌が欠乏して、骨盤底筋や腟が緩み、骨こつ粗そ しょう症しょう予備軍になる心配も…。
まずは筋力の衰えや骨量減少を食い止めて、50代の体を老年期まで絶対にキープしたい!
骨盤底筋は年齢とともに変化します
40代以降、徐々に弾力が失われていく骨盤底筋。
年齢とともに変化するから、思わぬリスクがあることを、きちんと知っておきたい!
今回と次回の2回で、骨盤底筋トレーニングの方法をご紹介します。
●L e t ‘ s T r y!●
骨盤底筋を鍛える、簡単トレーニングを日課に
【〝前側〞の尿道口と腟口が締まる】
【〝後ろ側〞の肛門が締まる】
骨盤底筋の〝前側〞と〝後ろ側〞を意識できるようになったら、
「ゆっくり」と「短く」を交互に
●ゆっくり 「キュ―――ッ」
息を吐きながら、骨盤底筋に力を入れて3秒間ほどキープしたあと、ゆっくり力を抜いて5~10秒間ほどリラックス。緩めるときは、パンツのファスナーを上げて手をゆっくり離すときのようなイメージで、ふわっと。これを1セット5回行いましょう
●短く 「キュッキュッキュ」
息を吐きながら、キュッキュッキュッ(1、2、3のリズム)と瞬発的に骨盤底筋に力を入れ、ふわっと3~5秒間ほど力を抜きます。これを1セット5回行いましょう。上記のゆっくり「キューッ」とする動きと、この短く「キュッキュッキュッ」とする動きを交互に繰り返すと、尿もれ改善に効果的
松峯寿美さん Hisami Matsumine
1946年生まれ。東峯婦人クリニック院長。医学博士。日本産婦人科学会専門医。
東京女子医科大学、同大学院卒業。
1980年に開業以来、妊娠・出産・更年期・老年期まで、
婦人科系のQOL(生活の 質)を保つ医療を実践。
骨盤底筋トラブルの治療や子宮脱を改善する経腟手術なども行う。
『女性の医学BOOK』(永岡書店)など著書多数
福岡由理さん Yuri Fukuoka
1982年生まれ。理学療法士。
東峯婦人クリニックにて産前・産後の骨盤底筋ケア、更年期以降の尿もれ、
骨盤臓器脱の予防・改善に有効な骨盤底筋トレーニングを指導している。
全身のバランスを整えて不調を改善する理学療法を行う。
共著に『ウィメンズヘルスと理学療法』(三輪書店)など
次回は、その他のお手軽骨盤底筋トレーニングをご紹介します。
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/大石久恵 監修/松峯寿美、福岡由理