普段の健康診断では問題はなく、食事もしっかりと取っているのに…体の調子がよくなかったり、どうしても痩せられない。そのようなトラブルの根本原因を探る機能性医学栄養検査で、今回のダイエット倶楽部メンバー二人を調べたら、驚きの結果に!
監修ドクター
機能性医学の国内第一人者
斎藤糧三さん
Ryozo Saito
1973年生まれ。医師。日本機能性医学研究所所長。細胞機能再生クリニック「RECLINIC」院長。ナグモクリニック東京 アンチエイジング・機能性医学外来医長。健康食ケトジェニックダイエットの普及と啓蒙を目的とする、一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会副理事長。テレビや雑誌などのメディア出演や著書も多数。日本機能性医学研究所のホームページはコチラ
健康診断ではわからない食事の問題点が明らかに
近年、「新型栄養失調」や「隠れ栄養失調」などと呼ばれ、注目されているのが「カロリーは摂取できているのに、必要な栄養素が欠乏している不健康な状態」。
多くの人が、原因不明の不調や不可抗力かと思われる老化、どうしても痩せられない、といったことに悩んでいます。しかし、栄養の偏りを正したり、足りない栄養素を補ったりするだけで症状がぐっと軽くなる人が多いもの。それだけ、食べ物は心身の健康に直結しているのです。
斎藤先生の専門である機能性医学は、トラブルの根本原因を探り、生活改善によって解決を目指すもの。外来で必ず実施しているのが、栄養状態を見る血液検査や尿検査です。
栄養状態を見るための血液検査+尿検査
機能性医学栄養検査・項目一覧
栄養状態まるわかり!
「機能性医学栄養検査」
ビタミンB群やミネラル、タンパク質不足!
貧血の改善が当面の課題
部員No.22 サナ子こと
西山早苗さん
検査結果でいちばん目立ったのが、貯蔵鉄(フェリチン)の数値が異常に低いこと。サナ子さん、超貧血状態にあることがわかりました。そのほかに明らかになったのは、斎藤先生の予想通りタンパク質の欠乏。そしてビタミンB群、亜鉛、オメガ3脂肪酸、ビタミンDの欠乏。こんなに足りていない栄養素があるとは!
「まず第一に貧血の改善ですね。タンパク質と鉄分が必要なので、週に2回は頑張ってレバーを食べてください。鉄はサプリを選択しがちですが、タンパク質が不足していると鉄は体内で利用されず、活性酸素を発生する原因になるのでおすすめしません」(斎藤先生)
自律神経バランスはとてもよかったものの、血流はあまりよくないという判定。上は血流絶好調の斎藤先生の毛細血管。下がサナ子さんで、血管の先端しか見えていません!
糖質のとりすぎで脂肪肝!
栄養素だけでなく、水分まで不足していたとは…
部員No.23 ミナミナこと
田中三奈子さん
ミナミナさんの結果にも問題山積み! 驚いたのは脂肪肝ぎみだったこと。脂肪肝は「糖質のとりすぎ」が原因のことが多いそうで、本人も納得の様子。そしてやはりサナ子さん同様にタンパク質が不足。気になるのは、水分不足という評価。そんなことまでわかってしまってびっくりです!
さらに、病的に不足していた亜鉛だけでなく、マグネシウム、貯蔵鉄(フェリチン)などミネラルは全体に不足ぎみ。
「ビタミンDとオメガ3脂肪酸も不足していますが、これはほとんどの日本人女性に足りていない。ビタミンDは免疫調整にかかわる重要な栄養素なのに、食事からとるのが難しいんです」(斎藤先生)
自律神経の検査で問題発覚。副交感神経が低下していることで、全体としてバランスがくずれている状態。慢性的なストレスの蓄積と睡眠不足、これをなんとかしなくては!
斎藤先生が院長を務めるクリニックがこちら
RECLINIC(アール・イー・クリニック)
幹細胞培養上清液を用いた再生医療がメインです。おもな治療メニューは毛髪再生、肌再生、痩身の3つ。今回二人が行なった初回検査にカウンセリングと施術がついた、初回トライアルメニューもあり。
東京都港区南青山3-3-14 チェリーズガーデン南青山2F ☎︎03-5770-8118 診療時間/10:00~19:00 ㊡日・月曜
クリニックのホームページはコチラから
次回は検査結果の続きです。「lgG抗体検査で見えてくる、私の遅延型食物アレルギーとは?/食事リセットで痩せる体に編③」をご紹介します。
撮影/矢部ひとみ ヘア&メイク/NATSU 構成・原文/蓮見則子