体組成計で表示されるデータはさまざま。どんな意味? どんな仕組み? 40代以降に注目すべき項目は? 知っておくと、選ぶときの決め手になります!
*測定できる項目は、メーカーと機種によって異なります。
内臓脂肪を減らすのにも役立つ体組成計の活用法
大手メーカーの体組成計は、安価なモデルでも体内部のさまざまなデータを知ることができます。下でご紹介する体年齢の判定例を見ると「体脂肪率」がいかに体年齢に影響を及ぼしているかわかります。
それと相関するのが「内臓脂肪レベル」「筋肉量・骨格筋率」。筋肉にかかわる項目はトレーニングをする人向けのように思われがちですが、筋肉を増やすことは代謝をアップして脂肪を落とすのに不可欠。「基礎代謝量」も上がります。
体組成計上で体が老けたり若返ったりすると、日々、実年齢と体年齢の差が脂肪や筋肉の量によって変わることを実感します。継続して数値の変化を見ていくと、脂肪を落とそう、筋肉をつけようという、モチベーションアップにつながるはずです。
そのほか最新機種では、筋肉の質がわかる「筋質点数」や、OurAge世代には見逃せない「推定骨量」などにも注目してみてください。
太っているかの指標はやはりこれ
体脂肪率
体脂肪は体内に蓄積された脂肪のこと。皮下脂肪や内臓脂肪などの合計。体重に占める体脂肪の割合を体脂肪率といいます。
●体脂肪率の計算式
実年齢より若い? 老けてる?
体年齢(体内年齢)
体年齢(体内年齢)は、基礎代謝量と体組成データをもとに算出した体の年齢です。同じ体重でも、筋肉量が多く基礎代謝量が高くて、若い年代の体組成に近いほど年齢は若く表示されます。
同じ年齢・身長・体重でもこんなに差がつく!
体年齢の判定例
(例)実年齢30歳、身長158㎝、体重54.8㎏の女性の場合
年齢・身長・体重が同じでも、体組成の違いで体年齢が大きく異なる例です(オムロン/体年齢の判定例より)
レベルが下がるとうれしい!
内臓脂肪レベル
腸間膜に蓄積する脂肪が内臓脂肪。その蓄積の状態が内臓脂肪レベルです。内臓脂肪の面積の大小をデータに基づいてレベル化したもので、判定基準は各社微妙に異なります。
これが測れるのは最新!
皮下脂肪率
皮下脂肪は、皮膚の下につく脂肪のことで、体重に占める皮下脂肪の割合です。皮下脂肪が多すぎるとボディラインのくずれにつながります。適度な皮下脂肪率を目指しましょう。
40代以降は女性こそ筋肉量に注目
筋肉量・骨格筋率
タニタの表示「筋肉量」はずばり筋肉組織の重さ。オムロンの表示「骨格筋率」は体重に占める骨格筋の重さの割合のこと。判定表示はいずれも、低い~高い。ちなみに「骨格筋」は運動によって増やせる筋肉のこと。
●そのほかに測定できる項目
- ・体重
- ・BMI
- ・基礎代謝量
- ・筋質点数
- ・推定骨量
- ・脈拍数
- ・左右部位別の数値
- ・体型判定
- ・体水分率
お話を伺ったのは
西澤美幸さん
Miyuki Nishizawa
1968年生まれ。タニタ開発部主席研究員。学生時代からタニタの体脂肪計プロジェクトに参加。入社してからは体脂肪計や体組成計、活動量計などの商品開発に携わり「体組成計の生みの親」とも称される存在
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子 取材協力/タニタ オムロン ヘルスケア