内臓脂肪を減らすには、炭水化物を「糖質」と「食物繊維」のふたつに分けて考え、糖質以外をバランスよくとることが肝心です。
内臓脂肪を落とす食事ルール
食事量を減らさない
糖質オフとカロリーオフをごちゃ混ぜにしてしまう人がいます。糖質オフは、糖質を減らした分、他の栄養素はきちんととるのが鉄則。タンパク質を第一に、脂質も減らさず食べましょう。
ビタミンやミネラルが足りないと脂肪は落とせないので、しっかり食べたいものです。
糖質以外の栄養はしっかりとる
40代以降で「食べないダイエット」はもってのほか。低栄養は新型栄養失調という言葉もあるほど、体に異変をきたします。
もちろん筋肉が減ってシワシワたるたる、代謝も落ちて脂肪は燃焼されません。一般的には「5大栄養素」といいますが、炭水化物を「食物繊維」と「糖質」のふたつに分け、「糖質だけオフ」と考えるのが理想的。
タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、そして炭水化物に含まれる「食物繊維」。この5つの栄養素は省かないように。脂質も選んで食べれば悪者ではありません。1日の終わりにどの栄養素が足りなかったか、振り返る時間を設けましょう
タンパク質は毎食必ず食べる
体はタンパク質からできているので、筋肉を減らさないためにもタンパク質は最重要。肉や魚が苦手な人は大豆製品でも。
野菜を先に食べるベジファースト、肉や豆類から食べるタンパク質ファーストどちらでもOK。主食の糖質は減らして!
監修
横山裕一さん
Hirokazu Yokoyama
1959年生まれ。慶應義塾大学保健管理センター教授。医学博士。当初、アルコール代謝を研究、米国留学中、アルコール脱水素酵素(ADH7)の遺伝子解析に従事。本センター異動後は、飲酒を含めた生活習慣、メタボリックシンドローム、脂肪肝などをテーマに数々の研究成果を報告。著書に『こうして落とす! 女性の内臓脂肪』(PHP 研究所)
栗原 毅さん
Takeshi Kurihara
1951年生まれ。栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく病気予防にも力を注ぎ、わかりやすい生活習慣指導に定評あり。肝臓専門医の視点を生かした消化器疾患、糖尿病、高脂血症、脂肪肝、内臓脂肪、肥満などに関する著書多数。クリニックは連日、健康を気遣う中高年で満員に。
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イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子