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次世代牛乳は骨が弱くなりがちな40代50代の更年期世代におすすめ。特にダイエット中は、カルシウム不足に注意!<簡単牛乳レシピつき>【痩せたい人へのおすすめ食材、それは牛乳】

自己流ダイエット食で2年間かけて21kgの減量を達成した編集部のギリコ(50代)。「牛乳は太る」という思い込みから、牛乳を避けてきましたが、実は「健康的に痩せる」には積極的にとったほうがいい、心強い味方だということを知り驚愕。そこで普段の料理に牛乳を手軽に取り入れる方法を、人気のミルク料理研究家に教えていただきました。

お話を伺った方】

小山浩子
小山浩子さん
料理家・管理栄養士・フードビジネスコーディネーター
公式サイトを見る

大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。全国での講演活動、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演など幅広く活動。料理家としてのキャリアは30 年以上。これまで指導した生徒は7万人以上に及ぶ。『目からウロコのおいしい減塩 乳和食』(主婦の友社)、『はじめよう乳和食』(日本実業出版社)ほか著書多数。栄養と作りやすさに配慮したオリジナルミルクレシピにファンも多く、メディアで話題の乳和食の開発者でもある。

 

閉経前後にいちばんダメージを受けやすい体のパーツ、それは骨

 

小山:こんにちは。管理栄養士でミルク料理研究家の小山浩子です。ギリコさんはダイエットをもう2年も継続中とのことですが、カルシウムは意識してとっていますか?

 

ギリコ:していません(きっぱり)。

実は自慢じゃないですが、50数年生きてきて、いまだに骨折したとか骨にひびが入ったという経験がないんです。

だから「私の骨は丈夫」と自負しているので、カルシウムを意識する必要がこれまでなかったんです。

 

小山:それは意識を変えないとまずいですよ。

骨の丈夫さに自信がある人も、今後はどうなるかわかりません。

 

なぜかというと、更年期世代とも呼ばれる50代は、「もう一度体をつくり直していく年代」

 

子どもの頃、つまり成長期と同様にカルシウム摂取が重要です。

なぜかというと閉経すると女性ホルモンが急激に減るからです。

 

女性ホルモンは骨の健康を守る働きを持っているので、閉経して女性ホルモンが減れば骨が弱くなる、というのは聞いたことがあるでしょう?

「骨が弱くなる=骨粗しょう症になりやすくなる」ので、閉経後はカルシウムを意識して摂る必要があるんです。

 

ギリコ:でも努力に応じて体形がどんどん変わっていくダイエットと違い、骨活って、その成果が普段の生活で、目に見えてわかることではないので、やりがいが得にくいというか…。頑張って骨を丈夫にしようっていう気には、なかなかなれないです。

 

小山:では、これを聞くと気持ちが変わるのでは?

実はカルシウムには脂肪燃焼効果が期待できるんですよ。

ですから、特にダイエット中は積極的にカルシウム摂取を意識したほうが効果的なんです。

 

ギリコ:カルシウムがダイエットに効果的とは…!

それならば、積極的にカルシウムをとろうっていう気持ちになれます(真剣)。

 

 

牛乳に含まれるカルシウムは吸収効率がいい!

 

小山:でも、しっかりとりたい大切な栄養素だというのに、残念なことにカルシウムはとても吸収の悪い栄養素なんです。

なので、体内にしっかりと取り込まれて、効率よく利用されるためには他の栄養素のサポートが必要になります。

 

ギリコ:他の栄養素って?

 

小山:まずはタンパク質です。カルシウムはタンパク質と一緒に吸収されます。

ほうれん草や小松菜などの青菜にもカルシウムが多いといわれていますが、これらは吸収率がかなり低いので、効率の面では牛乳には及びません。

 

ギリコ:牛乳ってすごくよくできた食品なんですね。

 

小山:そうなんです。それと、骨の材料はカルシウムということは、皆さんたいていご存じなのですが、正しく言うと、骨は「カルシウムとタンパク質」でできています。

たとえるならコンクリートのビル。骨組みを作るのがカルシウムで、その間を埋めるコンクリートの役割をするのがタンパク質です。

 

ギリコ:ダイエットにも骨の健康にも欠かせないカルシウムとタンパク質、どちらも豊富な牛乳は、骨が弱くなっていく更年期世代で、しかもダイエット真っ只中の私のような者には、おすすめの食材ということですね。

 

小山:そのとおり! さらに牛乳には、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや乳糖までもが含まれているので、ますます頼もしい存在ですよね。

 

ギリコ:骨の健康を維持しながら、ダイエットを継続していくには、牛乳が欠かせないことはよくわかりました。

とはいえ、そのまま飲むとなると1日どれくらい飲まないといけないのでしょうか?

それに、毎日、牛乳をごくごく飲むというのは、長続きはできないかも。

 

小山:そこでおすすめなのが、水の代わりにミルクを料理に使う「ミル活料理法」です。

 

ギリコ:料理、ですか…。年齢とともに体力が衰え、家事、特に日々の食事の支度が面倒くさくて苦行でしかない私でも、大丈夫でしょうか。

 

小山:超簡単な「とろとろミルク豆腐」なら絶対に大丈夫!

〔これが「とろとろミルク豆腐」。ラー油の香りがふんわり漂い、それだけで食欲をそそられますが、簡単なのに味も絶品な一皿〕

 

だって、いうなれば湯豆腐を作る際の水を牛乳に替えただけですから。

 

そして、特に50代半ばでダイエット中のギリコさんの場合は、牛乳の代わりに、タンパク質やカルシウムが牛乳よりも多くとれるプレミルのような栄養強化ミルクを使うと、さらに効果的なんですよ。

 

 

1日に必要なカルシウム量のおよそ1/3以上がこの一品でとれる!

 

 

ギリコ:このプレミル、カルシウムが牛乳の2倍入っているんですね。

スーパーなんかの牛乳売り場はさんざん見ているのに、こういう商品があるのを知りませんでした。

 

 

<材料(1人分)>

プレミル(青)  100ml

絹ごし豆腐   小1パック(150g)

塩       小さじ1/5

食べるラー油  適量

※瓶の底のほうからよく混ぜてかけてください。

〔「食べるラー油は、コンビニやスーパーに置いてあるものでOK。十分おいしくなりますよ」(小山先生)とのことだったので、今回は近所のコンビニで購入した「桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油」を使用しました。〕

 

<作り方>

①耐熱容器に豆腐を入れ、スプーンで大きめの4等分に崩し、塩を加え、プレミルを注ぐ。

②ドーム状の耐熱容器(※)をかぶせ、電子レンジ(600W)で2分30秒加熱する。

③食べるラー油をかける。

 ※ドーム状の耐熱容器:100円ショップなどで販売されているドーム状の電子レンジ用のふた。または、耐熱性のボウルや丼などでもOK。

 

〔写真上と下:実際にギリコが家で調理した際の様子。ドーム状の電子レンジ用のふたがないので、このときは中鉢をかぶせて作りました〕

 

 

小山:なんと、ここで使用したプレミル100ml(約60kcal)で1日に必要なカルシウム量の1/3以上(241mg)がとれてしまうんです。

 

そして、「とろとろミルク豆腐」がすばらしい点はほかにもあります。

 

実は牛乳と豆腐の組み合わせというのは、骨活に頼もしいベストパートナーなんです。

 

というのは、豆腐に含まれるカルシウムは吸収の悪い植物性なのですが、牛乳と一緒にとることで、豆腐に含まれるカルシウムの吸収率がアップするんです。

 

ギリコ:すごい! いいことづくし! 豆腐と牛乳はベストカップルですね!

 

小山:さらに、牛乳と豆腐の組み合わせは、動物性タンパク質と植物性タンパク質の組み合わせですよね。

これがさらにいいんです! というのも、ヒトの体を構成するタンパク質のもとになるのは20種類のアミノ酸ですが、食品によって、多く含むアミノ酸と少ないアミノ酸があるんです。

そして、こうした多い、少ないという差があった場合、多いほうのアミノ酸も、少ないほうのアミノ酸と同じ量しか体は利用できないんです。

 

ギリコ:? ではひとつだけ飛び抜けて多いアミノ酸があっても、ほかに低いアミノ酸があるとそっちに合わせしまうので、多いほうはムダになってしまうということですか?

 

小山:そうなんですよ~。もったいないですよね。

でも、牛乳に多く含まれるアミノ酸は豆腐には少なく、豆腐に多いアミノ酸は牛乳には少ないので、お互いが足りないアミノ酸を補完し合って、筋肉をつくる際の体内効率がアップするんです。

 

ギリコ:足りないところを補い合うなんて。まさにベストカップルですね。

 

小山:しかも、大豆イソフラボンが牛乳のカルシウムの吸収を高めるので、骨活の点でも、この豆腐×牛乳の組み合わせは最強なんです。そして、豆腐に含まれるビタミンKは、牛乳に含まれているカルシウムが骨に定着するのを促すのです。

 

今回とろとろミルク豆腐』では「食べるラー油」を使っていますが、これにも理由があります。

 

食べるラー油は若者男子に人気ですが、OurAge世代にもうれしい効果があるんですよ。

 

油により、脂溶性ビタミンの吸収がアップします。また、塩分のとりすぎは、せっかくとったカルシウムの排出を促しますが、食べるラー油を使うことでしょうゆを加えなくても、味つけのアクセントになり、減塩効果につながります。

 

ギリコ:仕上げにパクチーをのせたら、なんだか台湾の朝食みたいになりそう。

ピーナッツとかのせてもいいですかね? うちは「柿ピー」を買うと、ピーナッツばかりがよく残るんですが捨てるのはもったいなくて、料理に使えたらなって思ってたんです。

 

小山:おいしいと思います。すごくいいアイデアです。

ピーナッツも、味がミルク豆腐に合うだけでなく、栄養の点でも若返りのビタミンとも呼ばれるビタミンEがとれるので、ナイスな組み合わせですよ!

ミル活料理法には難しいルールはありません。ギリコさんのように、家にある残り物をどんどん活用してみてほしいです。

 

『とろとろミルク豆腐』は、手頃な値段の絹ごし豆腐で十分おいしく作れます。よくコンビニやスーパーで2連とか3連になった小さなお豆腐を見かけると思うのですが、あれで十分。

もちろん、低脂肪ですからダイエット中でも安心して食べられます。

 

ギリコ:さっそく今日は帰りにコンビニに寄って、お豆腐と食べるラー油を買います!

 

 

***********************

ここからは取材後、ギリコが自宅で実践したものをご紹介します!

〔「とろとろミルク豆腐」に、冷蔵庫内に残っていたみょうがと晩酌のおつまみ「柿ピー」のピーナッツを砕いてかけてみました。みょうがの爽やかさとピーナッツのカリカリした感じが加わり、さらにおいしかったです!〕

 

そして「とろとろミルク豆腐」からヒントを得て作ってみた料理も。

 

大好きな「新宿中村屋」の本格四川の麻婆豆腐の素。

いつもは辛さ5を食べていたのですが、試しに辛さ6を買ってみたら…私には辛かった!

 

そこで、麻婆豆腐の素にセブン‐イレブンの「脂質70%オフ 低脂肪牛乳」を混ぜたものを厚揚げにかけ、オーブンで熱々に焼いてみました。

辛さがマイルドになっただけではなく、なんと味にコクが出ておいしかった! 牛乳が中華とも合うことを発見しました

 

〔なんと200mlあたり84kcalしかないセブン-イレブンの『脂質70%オフ 低脂肪牛乳』。ダイエッターにおすすめです〕

 

取材・文/瀬戸由美子

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