素敵女医の皆さんは「眠れない」「睡眠不足」に
どんな対処をしているの?
サプリ、眠剤はもちろん、寝室環境や生活習慣などについて、日頃から自分が実践していることや、患者さんにアドバイスしていることを,、素敵女医(※)のみなさんにお聞きしました。
睡眠時間が足りないという人が多い一方、中途覚醒や眠りの浅さを挙げる人も。「体は疲れているのに頭が冴えてしまって眠れない」「なかなか自分好みの寝具に巡り合えない」「子どもやペットに起こされてしまう」など、過労や家庭環境の影響で十分な睡眠がとれない人も少なくないようです。
マイスリー(一般名:ゾルピデム)は、非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤。ふらつきが出にくく、依存性も低いとされています。脳の機能を低下させ、眠気を誘います。メラトニンは、ホルモンの一種で、季節のリズムやサーカディアンリズムを調節する作用をもっています。ハルシオンやレンドルミン、デパスはベンゾジアゼピン系に分類され、筋肉弛緩作用や抗不安作用、抗けいれん作用などがあります。デパスは肩コリがひどいときに処方されることも。メルスモンはプラセンタが原料です。グリシンはタンパク質を作るアミノ酸の一種で、深部体温を低下させ、睡眠の質を上げる作用があるといわれます。ベルソムラは、脳の覚醒の維持に必要な神経伝達物質・オレキシンの働きを阻害し、脳を睡眠状態へ移行させて睡眠障害を改善します。
一番人気は、超短時間作用型
睡眠導入剤のマイスリー
睡眠に関する女医の悩みは上記ランキングの通り。「理想の睡眠時間には1~2時間足りない」という人が目立ちました。また、寝ている間に何度も起きてしまうという人も。家族の問題や、自身の更年期を機に睡眠の質が落ちたと感じている人が多いよう。
眠剤やサプリメントでは、圧倒的一位だったのが睡眠導入剤のマイスリー。眠剤には非ベンゾジアゼピン系(マイスリー、アモバンなど)と、ベンゾジアゼピン系(ハルシオン、レンドルミン、デパス、サイレースなど)がありますが、非ベンゾジアゼピン系は筋弛緩作用が少ないため、飲んでもふらつきにくいといわれています。
「多忙と過労により、翌朝疲れが取れていないと感じることが増えました。対策として、興奮して寝つけないときだけ、超短時間作用型睡眠導入剤のマイスリーを内服しています。睡眠導入剤は依存性もなく、アルコール飲料より安全。超短時間作用型なら、5~6時間ですっきり目覚め、時差ボケ予防にも効果的です」(銀座ケイスキンクリニック・慶田朋子先生)
なかには、プラセンタのサプリメントを利用している人も。
「メルスモンプレミアムカプセルを一日4カプセル。これは週に1回のプラセンタ注射と同様の効果があるように感じています。プラセンタは美白、保湿、細胞再生、血行促進、抗酸化作用、抗アレルギー作用、免疫賦活作用のほか、自律神経を調整してくれる作用もあるので、睡眠の質を上げるにも有効だとされています」(医療法人千美会千春皮フ科クリニック・渡邊千春先生)
就寝前は室内の照明を暗くして過ごす、寝室はフットライトもつけず真っ暗にするという意見も多く見られました。女医の皆さんも、質のよい眠りのためにあれこれ工夫しているようです。
※素敵女医とは?
今回ご協力いただいた80人の素敵女医データ
美容皮膚科 18人
産婦人科・婦人科 11人
歯科 9人
内科 8人
眼科 7人
皮膚科 6人
形成外科 6人
心療内科・精神科 5人
整形外科 3人
美容外科 2人
麻酔科 2人
乳腺科 2人
耳鼻咽喉科 1人
泌尿器科 1人
What’s S-Joy?
S-Joyとは、素敵女医(SUTEKI JOI)からのネーミング。Over- 45のMyAge世代で、若々しくイキイキと輝いている女性医師たちに、ずっと美しく健康で過ごす秘訣を伝授してもらうシリーズです。美容皮膚科、婦人科、歯科、形成外科など、幅広い科の先生方の専門知識を生かしたアドバイスや、ご本人が実践していることなどをお伝えします。
次回は、皮膚科医・美容皮膚科医の吉田貴子先生の快眠対策についてご紹介します。
イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子