先進医療保険やがん保険、どうしてる?①
素敵女医メンバーですら、「なんとなく入ったものの、詳しいことはよくわからない」という声が多い保険。「5つの保険に入っていますが、肝心のがん保険には未加入です」という眼科医の宮澤優美子先生が、医療ソーシャルワーカーの坂本はと恵さんに、保険について聞きました。
(写真左)
宮澤優美子さん
Yumiko Miyazawa
56歳 眼科/表参道内科眼科
「複数の保険に入っていて、これ以上は不要だと思っています。がんに特化したものには入っていませんが、専門家の意見を聞きたいです!」
(写真右)
坂本はと恵さん
Hatoe Sakamoto
国立がん研究センター東病院 がん相談支援センター 医療ソーシャルワーカー。現在、同院サポーティブケアセンター副センター長も務める
医療の進歩に伴い、保険も5年に一度は見直しを
宮澤 今日は保険の証書を持参しました。加入時期はいちばん古いもので平成6年、今から26年前です。医局に来た保険の外交員さんに「若いうちに入っておくと掛け金が少なくてすみますよ」と言われて入ったものです。貯蓄型の終身保険なんですが、ケガや病気による保障は入院5日目からで、短期入院では保険金が下りないんです。
坂本 今は5日以内で退院することも多いので、ちょっと厳しいですね。
宮澤 私が眼科医になったばかりの頃は、白内障の手術でも両目で2週間の入院が必要でしたが、今はがんでも短いですよね?
坂本 早期発見で内視鏡で取るケースだと4泊5日で退院ですし、検査入院なら1泊2日です。患者さんにも「5日目から保険が下りるので、もう少し入院させてほしい」と言う人がいますが、もちろんできません。医療は日々進歩しているので、保険も5年に一度は見直したいところです。宮澤先生の場合、まずは入院初日から保険でカバーできるタイプのものに変更することをおすすめします。
宮澤 そうします! あと、30歳のときに「リビングニーズ特約」を追加しました。これは余命半年を宣告された時点で3000万円もらえるものです。私はシングルで子どももいないので、生きている間に財産を使いきるぞというつもりで入りました(笑)。
坂本 リビングニーズのよい点は、死亡保険金の全額、または一部を生前に受け取れること、そして契約時に受取人を指名できるところですね。これは必ずしも自分でなくてもかまいません。
宮澤 それから、いとこが保険外交員の仕事を始めた際に頼まれて入った保険もあります。加入したのは私が 30歳のときで、40歳までに死んだら1億円の死亡保障が出るというもの。月々の掛け金は、あれこれ特約をつけて2~3万円でした。今は特約をカットして月2360円を支払っていますが、死亡保障は280万円に激減してしまいました。ほかに、死亡したら 200万円もらえる保険にも入っていて、こちらは掛け金が月々300円ほどです。
坂本 シングルで特定の誰かにお金を残す必要がない場合、死亡保障はお葬式代や入院費用分があれば十分。そのあたりは整理するのもいいですね。
撮影/フルフォード海 ヘア&メイク/木下庸子 イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子