先進医療保険やがん保険、どうしてる?②
素敵女医メンバーですら、「なんとなく入ったものの、詳しいことはよくわからない」という声が多い保険。「5つの保険に入っていますが、肝心のがん保険には未加入です」という眼科医の宮澤優美子先生が、医療ソーシャルワーカーの坂本はと恵さんに、保険について聞きました。
宮澤優美子さん
Yumiko Miyazawa
56歳 眼科/表参道内科眼科
「複数の保険に入っていて、これ以上は不要だと思っています。がんに特化したものには入っていませんが、専門家の意見を聞きたいです!」
坂本はと恵さん
Hatoe Sakamoto
国立がん研究センター東病院 がん相談支援センター 医療ソーシャルワーカー。現在、同院サポーティブケアセンター副センター長も務める
がんに対する保障が手厚いのが「がん保険」
宮澤 がん保険と普通の医療保険との違いは何ですか?
坂本 がん保険は、がんに対して手厚い、入院給付金の支払い日数が無制限などの特徴があります。ただ一般的に、契約後一定期間(90日以内)にがんと診断された場合、契約は無効になります。一方、普通の医療保険は、がんを含めた病気やケガを保障します。入院給付金、支払日数、手術給付金など、対象となる手術や給付額は保険によって異なります。この医療保険に、がん入院特約をつけることもできます。
宮澤 入院日数はどうでしょう?
坂本 最近の傾向ですと、1入院あたり支払い限度日数は60日以内というものが多いですね。治療が長期化した場合は対応が難しくなります。
宮澤 なるほど。例えば、がん特約をつけるとしたら何がいいですか?
坂本 一例として、外来・通院で抗がん剤治療などを受ける際に支払われるものをつけておくといいと思います。 最近では副作用対策が進んで、外来で受けられる治療が増えてきていますから。あとは「就業不能・所得補償保険」もおすすめです。一定以上の期間、治療のため働けない場合に保障されるもので、入院の有無は問いません。
がん保険に入っていますか ?
がん保険に入っている人は、全体の62%。なかには「税理士にすすめられるまま入った」「昔入って放置。どんな契約条件か覚えていない」という人も
先進医療特約に入っている方、その内容を把握していますか?
先進医療特約に入っていて内容を把握している人は全体の66%でした。先進医療については、がんの場合、現状では「陽子線治療」がそれに該当します
撮影/フルフォード海 ヘア&メイク/木下庸子 取材・原文/上田恵子