先細りのヒール靴とか履いていないのに、足裏にタコができたり、外反母趾で痛みが…。こんなトラブルがある場合、歩き方に原因がありそうです。
お話をお伺いしたのは
森 拓郎さん
Takuro Mori
運動指導者。「rinato」にてボディメイクやダイエットを指導。著書に『いつものウォーキングが最強のボディメイクに変わる! やせウォーク4週間プログラム』(扶桑社)など
原因01 足裏や指が正しく機能していない
足裏には横・外側・内側の3つのアーチがあり、着地時の衝撃を吸収し、足首や膝にかかる負担を減らしています。
「足指がしっかり動くとアーチは育ちますが、足指が使われないとアーチがつぶれ、足の疲れや痛み、タコ、外反母趾の原因に」
足裏の3つのアーチをつなぐと逆三角形のくぼみができ、これが衝撃を受け止めるクッションに
【改善ストレッチ】 足首
足首だけでなく、足指の付け根の関節もストレッチ。足首から足指の動きがよくなり、重心移動がスムーズになります。
1〜3、3〜1を10往復
床に座り、両脚を前に出し、膝を軽く曲げます。両手は体の後ろにつき、かかとを突き出すようにして、足首と足指を体側に反らせます
足指を反らせたままで、足首だけを前に倒して伸ばします
足指を下ろして、足首からつま先までを真っすぐに伸ばしたら、2→1と戻ります。これを1往復として、10往復
原因02 重心移動が正しくできていない
床を踏みしめるように重心を落としてドスドス歩く人がいますが、これも脚に負担をかけ、太ももやふくらはぎが張る原因。
「それは正しい重心移動ができていないせい。足裏や足指に負担がかかり、タコや外反母趾もできやすくなります。正しい重心移動では、かかとから足の親指へと足裏の着地面が移動します(下図参照)。
上半身は、重心を引き上げるように背すじを伸ばし、みぞおちは正面に向け、おへその下を押し出すイメージで、骨盤から前に進むのが自然な重心移動です」
かかとの骨の部分ではなく、かかとの中央、やや外側の位置で着地します
かかとから、外側のアーチを通って小指球(小指の付け根)に重心を移動します
小指球から横のアーチを通って母指球(親指の付け根)に重心を移動します
最後は、親指の付け根の母指球でしっかりと地面を押して、蹴り出します
【改善クセ緩め】 重心移動の方向を正す
骨盤から脚を踏み出すトレーニング。体の重心移動がうまくできるようになり、脚運びもスムーズに。
30秒
壁から少し離れた位置に立ち、両腕を伸ばして壁に手をつき、少しだけ両脚を後ろに引きます。壁を押しながら骨盤を前にスライドさせ、壁に骨盤を近づけます
壁を手で押し、骨盤を前に押した状態のまま、左脚を上げて下ろし、次に右脚も同様に行います。左右交互にリズミカルに、30秒繰り返します。慣れたらスピードアップを
【改善クセ緩め】 足運びの移動を正す
蹴り出した足の親指を最後まで地面に残すトレーニング。指先の外はねを防ぎ、足首のねじれを矯正。
左右各10回
背すじを伸ばし、両足をそろえて立ち、両手を腰に当て、目線を前に向けます。右脚を一歩後ろに引き、体重を右脚に乗せて
右脚に体重を感じながら骨盤から体を前に出し、右のかかとを上げます。右の親指に体重を乗せ、徐々に左脚に重心を移します。このとき左膝は少し曲げて。1、2を左右各10回
撮影/城 健太(vale.)<人物> ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) モデル/鈴木サチ スタイリスト/工藤満美 イラスト/内藤しなこ 取材・原文/和田美穂
※この記事はMyAge2020年冬号に掲載されたものです。記事中の商品の価格は、税抜価格で表示されています。商品をお買い求めの際は消費税を含めた総額をご確認ください。