スマホやパソコン操作などで、肩が前に丸まり「巻き肩」になってしまっていませんか? 姿勢改善コアトレーナーのYumicoさんに、丸まった肩をほぐして改善する3ステップのエクササイズを教えていただきました。
ほぐす、伸ばす、鍛える…3ステップですっきり!
巻き肩 解消エクササイズ
●小胸筋を伸ばして肩の位置を整える
まるで猿のように肩が丸まり、腕の骨が前にずれている巻き肩。スマホやパソコン操作時の前かがみの姿勢などで、小胸筋が縮んで硬くなり、連動している肩甲骨を外側に引っ張っているのが大きな原因です。
STEP 1
ほぐす
●ボールで小胸筋をじんわりほぐす
マッサージ用ボールを使って、深呼吸をしながら、小胸筋の深いところにアプローチ。痛みがある場合には体のひねり具合で調整を。ボールはテニスボールでもOK。
●ほぐしポイント
肩と肋骨をつなぐ小胸筋をほぐします。ほぐす位置はYumicoさん曰く「ブラジャーからのハミ肉部分」。鎖骨にボールが当たらないように気をつけて
ボールを小胸筋に当ててうつ伏せになり、左右の膝とかかとをつけて、膝を90度に曲げます。ボールを当てている側の脇とひじは90度に曲げ、もう片方の手は胸の横に
床を押して軽く頭を上げ、膝とかかとを倒して、下半身をひねります。強い痛みがなければ、ボールを当てている側の肩甲骨を、背骨方向にギュッと寄せます。左右同様に90秒ずつ行います
●これでもOK!
手でほぐす
手で小胸筋をイタ気持ちいいくらいの強さで、もみほぐしてもOKです。腕を90度に上げると小胸筋にアプローチしやすくなります
STEP 2
ストレッチ
●肩甲骨の4方向の可動域を広げる
STEP1で前側の小胸筋のこりがぼぐれたら、次に後ろ側の肩甲骨の可動域を広げます。肩甲骨は骨を寄せたり、離したりする左右の動きに加え、上下にも動かします。この動きを意識しながら行うのがポイントです。
椅子に座り、ひじと脇を90度くらいに曲げて腕を開きます。このとき左右の肩甲骨を寄せるイメージで胸を開き、鎖骨の間のくぼみを見せつけるように。小胸筋がきちんと伸びていることを確認します
ひじの高さを変えずに、両腕を顔の前で合わせ、続いて腕を最初のボジションに戻します。腕を開くとき、ひじから上を前後に倒さないように気をつけて。開いて閉じるを20セット
バンザイをするように腕を上げ、さらに肩甲骨ごと両腕を上へと引き上げます。肩甲骨がきちんと上へ動いていることを確認しながら行いましょう
少し脱力をするような感覚で、肩甲骨を元の位置に戻します。肩だけの上げ下げにならないよう、肩甲骨を上下にしっかり動かすことが大切です。上下の動きを20回
●これはNG!
猫背のままで行ってはダメ
猫背のような悪い姿勢では、肩甲骨の可動域が制限されてしまいます。反り腰にならないように気をつけながら、胸を持ち上げる意識を持ちましょう
STEP 3
トレーニング
●肩を正しい位置にはめる
前に傾いてしまった肩を、インナーマッスルを使って正しいポジションに戻すエクササイズ。開いた肩甲骨を寄せる効果もあります。
横座りをして、脚を投げ出しているほうの手は脚の付け根に添えます。逆の手(ここでは右手)は鎖骨の延長線で、脇、ひじが90度くらいになるように上げ、肩甲骨を背骨に寄せるように肩を少しだけ後方に引きます
右の腕を曲げたまま、ゆっくりと真横に倒れ込み、ひじを肩の真下にセットします。手のひらは床につけて
手をついているほうの肩甲骨をギュッと背骨に寄せるように、体重をかけていきます。前に巻いてしまった肩を正しいに位置に戻すイメージで。左右5秒×10回ずつ
●これはNG!
肩甲骨が開いたままでは効果なし
頭が下がったり、猫背のような前傾姿勢だと力がうまくかかりません。頭はつむじの方向に軽く引っ張られているように上げて!
教えていただいたのは
Yumicoさん
1978年生まれ。「YumiCoreBody(ユミコアボディ)」代表。“くびれ母ちゃん”の愛称でも知られ、各種メディアで活躍する姿勢改善コアトレーナー。体をほぐし、インナーマッスルを鍛えて骨格を整えるという独自メソッドは、美ボディと健康が手に入ると人気に
撮影/塩谷哲平 ヘア&メイク/木下庸子(プラントオパール) モデル/Yumico(YumiCoreBody) イラスト/おおさかあゆみ 取材・原文/高田あさこ