首が前に傾く「カメ首」姿勢。首まわりの固まった筋肉をほぐして、カメ首を解消する3ステップのエクササイズを、姿勢改善コアトレーナーのYumicoさん教えていただきました。
ほぐす、伸ばす、鍛える…3ステップですっきり!
カメ首 解消エクササイズ
●前に出た首をキュッと引き戻す!
カメ首は、頭が前傾し、耳の後ろから斜め前に伸びている胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と、首の前面を覆う筋肉が縮まったまま固まっている、いわゆるストレートネック。これらの筋肉の柔軟性を高め、鍛えていきます。
STEP 1
ほぐす
●胸鎖乳突筋を優しくほぐす
耳の後ろから鎖骨に向かって斜めに伸びている胸鎖乳突筋。首の前傾姿勢により縮んで、ガチガチにこり固まっている、ここを緩めていきます。
●ほぐしポイント
首を左右に振ると浮き出てくる、太い筋のような筋肉。首の動きに関係し、頭を支えている、この胸鎖乳突筋がほぐしポイントです
ほぐす側と反対側の手を使い、胸鎖乳突筋をつまむようにしてほぐしていきます。まずは耳の下あたりから
位置を少しずつ下に移動させながら、鎖骨の上までまんべんなく、優しくマッサージします。筋肉をつまんで引っ張っていくだけでも効果あり。左右同様に30秒ずつ
●これでもOK!
テレビを見ながらボールをコロコロ
椅子などにひじをつき、手に持ったボールで圧をかけるようにして、ほぐしてもOK。左右に細かくコロコロ転がすのもおすすめです
STEP 2
ストレッチ
●「アイーン」の口で首の筋肉を伸ばす
首が前傾することによって縮んでしまっている、首の前側の筋肉を一斉にストレッチします。上を向くだけでも伸ばされますが、あごを突き出す「アイーン」をすると、さらに効果がアップ!
片方の手のひらを、鎖骨と、その上にあるくぼみにかかるように置きます。首の前側の筋肉に適度な負荷をかけることで、よく伸びるようにするため。そのまま上を向きます
上を向いたまま「アイーン」をするようにあごを突き出します。首の前面がさらに伸びるのを感じ、この状態のまま10秒キープ。これを3セット行います
●これはNG!
首が前に出た状態では効果なし!
首が前に出た前傾姿勢では、上を向いても筋肉がしっかり伸びず効果がありません。ストレッチを行う前に姿勢を確認しましょう
STEP 3
トレーニング
●背骨から首を真っすぐにする
首の下に入れたタオルをつぶす要領で、首を正しい位置に戻しながら、頭を支える首のインナーマッスルを鍛えるエクササイズです。カメ首を矯正して、美しい姿勢をキープしやすくなります。
あお向けになり、丸めたタオルを首の下に置き、膝を軽く曲げます。おへそを床方向に押しつけるような気持ちで、腰を床に密着させ、首をすっと伸ばします
胸を持ち上げ、左右の肩甲骨を寄せる感覚で、肩を床につけます。このとき鎖骨の間のくぼみを天井に見せつけるイメージで。同時に、首の裏にあるポコッとしたいちばん大きな骨を、タオルをつぶすようにして、床に押しつけます。喉が少し苦しい感覚があればOK。押しつけて5秒キープ、これを5回繰り返します
●これはNG!
あごを引きすぎてはダメ!
あごを引くだけでは筋肉を鍛えることができません。首の裏にあって、下を向くとポコッと盛り上がるいちばん大きな骨を、床方向に、垂直に押しつけるイメージで行います
教えていただいたのは
Yumicoさん
1978年生まれ。「YumiCoreBody(ユミコアボディ)」代表。“くびれ母ちゃん”の愛称でも知られ、各種メディアで活躍する姿勢改善コアトレーナー。体をほぐし、インナーマッスルを鍛えて骨格を整えるという独自メソッドは、美ボディと健康が手に入ると人気に
撮影/塩谷哲平 ヘア&メイク/木下庸子(プラントオパール) モデル/Yumico(YumiCoreBody) イラスト/おおさかあゆみ 取材・原文/高田あさこ