おばさんっぽく見える人、腰や膝が痛くなる人の多くは、頭が前に出たニワトリ姿勢&ニワトリ歩きをしています。“脱おばさん”はもちろん、将来痛みを出さないためにも、まず取り組みたいのは姿勢と歩き方の改善です。
健康美脚は毎日の積み重ねから!
脱ニワトリ姿勢+歩き方で骨格を整える
●痛みの原因は姿勢と歩き方
「私のところに膝の痛みを訴えて来る患者さんの、約9割がO脚です。年齢とともにO脚が進行し、膝の内側の軟骨がすり減って、骨同士が当たって痛みを発症しているのです。この大きな原因は、頭が前に出た“ニワトリ姿勢”、そしてそのままの姿勢で歩くことです。この原因を変えなければ、痛みはなくなりません」。
痛みの改善&予防に絶大な効果があるのが、“たつみ式・正しい立ち方と内もも歩き”です。
※今回は正しい立ち方を学びます。たつみ式・内もも歩きは、次回ご紹介します。
頭の位置と重心を意識した
正しい立ち方
両足をこぶしひとつ分あけて立ち、天井からぶら下げられているイメージで真っすぐに立ちます。まず、頭を前に出すと、重心はつま先に、頭を後ろに引くと、重心はかかとにかかります。その重心が移動する感覚を確認します。続いて、つま先立ちをして3秒静止し、ストンとかかとを落としたら、両足の指をギュッと握ります。すると頭が若干前に行きます。その位置が、頭が前にも後ろにも傾いていない、骨盤の真上にある正しい位置です。
●お腹に少し力を入れて真っすぐに立つ
●つま先で立ち上がる
つま先立ちになり3秒静止します。倒れそうなら、壁の近くなどで行いましょう
●かかとを落として、両足の指を曲げる
かかとをストンと落とし、両足の指をギュッと曲げます。頭が少し前に出るのを感じて
●正しい立ち位置
【ここに注意!】首が前に出た猫背はNG!
スマホやパソコンの操作など、前かがみの時間が長く続くと、頭が前に出た姿勢になりがちです。すると、背中が丸まり(猫背)、お腹が出て(ぽっこりお腹)、お尻が垂れます。やがて膝を曲げてバランスをとるように。こうしてどんどん骨格がくずれていきます。
教えていただいたのは
専門は膝。一宮西病院整形外科部長・人工関節センター長。体への負担を最小限にする膝手術で日本屈指の技術を持つ。一方「すぐには切らない」医師として有名で、独自の保存療法(エクササイズなど)を提案し、全国からの患者が絶えない。著書に『100年足腰』(サンマーク出版)など
イラスト/green K 構成・原文/山村浩子