これから先、できるだけ長く、
健康で美しい歯を維持する必須7条件
50代からは体のほかの部分が変化するように、歯をはじめ口腔内の環境や機能も変化しはじめます。この変化を見過ごさず、早めに対処することが肝心です。歯科の先生に大切な7つのポイントを教えていただきました。
お話を教えてくれたのは
山口義徳さん Yoshinori Yamaguchi
山口歯科クリニック院長。歯科医。日本大学松戸歯学部卒業。1997年、東京・恵比寿に山口歯科クリニック開設。 日本顕微鏡歯科学会認定医、臨床顕微鏡歯科研究会主幹。顕微鏡やCTを使用し細部までケアする最新治療を行う
2.虫歯や誤嚥から守る口腔フローラを増やせ
バクテリアセラピーは、一定の効果を実感
すっかりお馴染みになった“腸内フローラ” 。腸内細菌が体のさまざまな部分に影響を与えることがわかってきています。欧米では、歯科医学領域で、バクテリアセラピーも盛んに行われていると山口先生は言います。
「腸内と同様に、口腔内にもさまざまな細菌が存在しています。その口腔内の環境でプロバイオティクス(善玉菌)を増やしていくというのが、バクテリアセラピーです。スウェーデンのバイオテクノロジー企業・バイオガイア社とカロリンスカ医科大学が中心となって、プロバイオティクスを使って口腔内のバランスをケアする技術を開発。それがバクテリアセラピーです」
バクテリアセラピーでは、ロイテリ菌と呼ばれる乳酸菌を使用してケアしていきます。ロイテリ菌は、WHO(世界保健機関)やFAO(国際連合食糧農業機関)が提唱するプロバイオティクスの条件を踏まえた乳酸菌として注目されているもの。
「歯周病や虫歯を繰り返してしまう人に一定の効果が出ていると感じています。短期使用ではなく、毎日コンスタントに長期服用することが大切です。私自身も使っていますが、歯のトラブルはもちろんありませんが、便通もよくなっていると実感しています。口臭が改善したという声もあります。口腔環境、腸内環境に悩んでいる人は試してみるとよいでしょう」
バイオガイア社とカロリンスカ医科大学が中心となって開発したロイテリ菌。歯磨き後、口の中で溶かして使用。タブレット型、リキッドタイプなども。ミント味で爽やかな使用感。プロデンティスシリーズ(歯科医専門品)(公式通販サイトあり)/バイオガイア
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/伊藤まなび