今回から"見る力"と"空間把握力"を鍛えるビジョントレーニングの具体的なやり方をご紹介します。まずは眼球運動から始めましょう。
目の周りにある6つの筋肉を鍛えることで"見る力"がアップしますよ。
(ビジョントレーニング)その1
【眼球運動】で
〝見る力〞をアップ
眼球の周囲にある6つの筋肉(下の図参照)をよく動かすことで、目の動きを上手にコントロールするためのトレーニング。広い範囲に目を動かせるようになったり、素早く焦点を合わせられるようになります。
8方向の動きを両目で追う
顔を正面に向けて、左↔右、上↔下、斜め上↔斜め下と、8方向にペンを動かして、その動きを両目で追ってみましょう。顔や首、体は動かさず、目だけを動かすのがポイント。
ペンを右手で目の高さに持ち、顔の右前→顔の正面→顔の左前へと、ゆっくりと水平に移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペン先を追います
⇓
次にペンを、逆方向の顔の左前→顔の正面→顔の右前へと、ゆっくりと水平に移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペン先を追います
⇓
ペンを横にして持ち、頭上→顔の正面→両目で見えるところまで、垂直にゆっくりと下げていきます(片道5秒)。その間ずっと両目でペン先を追います
⇓
次にペンを3の終着点→顔の正面→頭上(両目で見える位置)まで、ゆっくりと垂直に上げていきます(片道5秒)。その間ずっと両目でペンを追います
⇓
ペンを縦に持ち、顔の右斜め上→顔の正面→顔の左斜め下(両目で見える位置)まで、ゆっくりと移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペンを追います
⇓
次にペンを5の終着点→顔の正面→顔の右斜め上(両目で見える位置)まで、ゆっくりと移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペンを追います
⇓
ペンを左手に持ち替え、顔の左斜め上→顔の正面→顔の右斜め下(両目で見える位置)までゆっくり移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペンを追います
⇓
ペンを7の終着点→顔の正面→顔の左斜め上(両目で見える位置)まで、ゆっくりと移動(片道5秒)。その間ずっと両目でペンを追います
近くと遠くを両目で追い続ける
近づいたら寄り目にしてペンに焦点を合わせ、遠くなったら離し目にしてペンに焦点を合わせます。寄り目のときは、両目から5㎝ぐらいの距離で、二重に見えない状態になるのが理想。
寄り目でペンに焦点を合わせる
目の高さの約40㎝離れた位置から、ペンをゆっくり顔に近づけます(片道5秒)。その間ずっと両目でペン先を追い、近づいたら寄り目にしてペンに焦点を合わせます
⇓
寄り目→離し目に戻して焦点を合わせる
ペンを目の前→約40㎝離れた位置までゆっくり移動(片道5秒)。ずっと両目でペン先を追い、近いときは寄り目で、遠くなったら離し目に戻して焦点を合わせます
⇓
近く↔遠景を往復する動きを、両目で追い続ける
目の近く→約40㎝離れた位置→遠景(窓の外に見える遠くの看板など)へと、ペンを動かしながら視点を移動させます。次に遠景→近くへと戻す動きをして視点を移動。これを何度か繰り返します
次回は「[バランス]をとって、体の中心軸を強化/ビジョントレーニング②」をご紹介します。
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/大石久恵