痩せたい人も、いつまでも元気でいるためにも、タンパク質をしっかり摂って筋肉を付けることが大切だと認知されてきた現代。とはいえ、まだまだタンパク質不足の人が多いのが現状のようです。
「食事から摂ったタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、体内の組織をつくる素材として、またエネルギーとして消費されます。筋肉や内臓、髪、血液などタンパク質でできている組織はすべてアミノ酸からつくられるのです」とは、立命館大学スポーツ健康科学部 教授の藤田聡先生。
厚生労働省による1日のタンパク質摂取基準では、大人女性の場合は1日50gを推奨しています。ここで気をつけたいのは、摂取量を1日のトータルで考えるのではなく、1回の食事で20〜30gずつの摂取を心がけること。3食のうち1食でも不足すると筋肉量の低下リスクが高まり、将来フレイルが起こりやすくなってしまうのだそう。
「筋肉をつくるタンパク質は食事から摂取した時に合成、空腹時には分解と、ダイナミックな変化を繰り返しています。体内でタンパク質を溜め込むことは出来ないため、朝昼晩の各食事で十分なタンパク質を摂取することが大切なのです」
なかでも、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうちのロイシンが筋肉合成のスイッチを入れるのに欠かせない、と藤田先生。不足すると、せっかくの運動も効果が半減してしまうとか。
アミノ酸を手軽に補える食品がますます身近に!
カラダで合成することができない必須アミノ酸のひとつ、ロイシンは魚や乳製品などに多く含まれていますが、「毎食それらを不足なく」を続けるのはなかなか大変。そこで注目したいのがアミノ酸配合の商品です。
味の素が開発した「Amino L40」は、9種類の必須アミノ酸をすべて配合、しかもロイシンは40%と高配合した新素材。サプリメントのほかドリンクやアイス、カレー、お餅、味噌汁、お好み焼きなど、Amino L40を配合した商品はさまざまなメーカーから発売されています。
個人的に気になったのがこちら、1本に1,000mgのAmino L40を配合した「エナジーようかん」(税別¥250/榮太樓總本鋪)。そのほか、愛犬のおやつ(ゴン太のほねっこ/マルカン)なども。老いも若きも、そして大事なペットだって、健康でいるためにアミノ酸をしっかり!の風潮が着々と根付いてきているんですね。
Amino L40摂取は顔の若返りにも効く!?
さて、この日のセミナーではもうひとつ、私たち大人世代にとって興味深い話題が! 登壇したのは、画像診断医である奥田逸子先生。顔面加齢による内部構造の分析・研究を行っているとのことで、Amino L40摂取は顔のたるみ対策にもなりそうだと言うのです。
「私たちの顔には30個以上の表情筋がありますが、年齢を重ねると薄くなり、目もとや頬などがたるんできます。頬のたるみは、ニコッと笑った時に収縮する大頬骨筋(だいきょうこつきん)とその内側にある小頬骨筋(しょうきょうこつきん)が関係しています」
Amino L40配合の食品を摂取する人、配合されていないプラセボ食品を摂取する人に分け、12週間後に比較したところ、Amino L40を摂取した人は大頬骨筋の中央部は38%、骨に近い起始部は16%も筋肉が増加したのだそう。
「大頬骨筋の厚みが増加すると頬が高い位置になりますので、若々しい印象に。実は私自身もアミノ酸摂取を心がけております。聖子ちゃん世代ですが、3カ月で変わってきました」
藤田先生は、アミノ酸摂取と軽い運動を3カ月続けたことで腹直筋が2倍に増加。内臓脂肪も少なくなってボディラインもシャープになってきたんですって。
体も顔も筋肉の衰えが気になる世代。鍛える努力が無駄にならないよう、「毎食きちんとアミノ酸!」を忘れずにいたいものです。
取材・文/佐藤素美