サングラスはおしゃれの重要なアクセント。でも夏限定、と思い込んでいませんか? 白内障をはじめとした目のトラブルのリスクが高い大人には、紫外線を防いで目に優しい“薄色サングラス”が通年のスタンダードに。サングラスはもう、夏だけのものではありません!
濃色レンズの落とし穴に注意!
杉本由佳さん
Yuka Sugimoto
眼科医。中目黒眼科院長。埼玉医科大学卒業。医療法人社団映光会理事長も務める。同院では、目の紫外線ケアを促す、度入りサングラスの処方なども展開。http://www.eikoukai.jp/
「日本人は瞳の虹彩の色が濃いためまぶしさを感じにくいのですが、まぶしくなくても瞳は確実に紫外線を浴びています。太陽の位置が低い朝夕や曇りの日、室内や車内でも油断は大敵。白内障や黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)など、視界が歪んだり、目が見えにくくなる病気を引き起こす可能性が」
と眼科医の杉本由佳先生。目を守るためにも、紫外線カットを目的としたサングラスを夏だけに限らず日常使いしてほしいと言います。
「レンズの色が濃いからといって、紫外線がカットされるわけではありません。目は暗いところでは瞳孔が開き、より多くの光を取り込む性質があるため、色が濃いだけのサングラスはむしろ目を痛める原因に。まずUV機能が備わっていることを確認したうえで、目の負担が極力少ない見え方をするレンズ色を選んでください。劣化を考慮して、2〜3年で取り替えることも覚えておいて」
視界が明るくなり曇天でもコントラストが得られるピンク系、まぶしさを効果的に抑制するブルー系、自然な色調に近い視界が得られて疲れにくいナチュラル系と、好みで選べるのも薄色レンズの魅力です。
「メラニーナ」はなぜ売れた?
加齢とともにメラニン生成が鈍ることに着目、人工メラニンを練り込んだレンズで紫外線から目を守る、「通販生活」のサングラス「メラニーナ」。発売9年、累計27万本以上を売り上げるヒットの理由を同社の長洲忠慶さんに伺いました。
「レンズが薄色でも紫外線やまぶしさの原因である青色光線をしっかりカットする点を期待して皆さん購入されています。レンズに歪みやムラがなく、足元が明るく映ることも大人世代には安心材料。メラニーナはかけていることを忘れてしまうほど軽くてズレにくいとの声が多く、大切な方へのプレゼント需要も増えています」
スポーツ、マーブル、ラウンドから選べます
サイドまで覆うカーブしたイエローレンズで、視界は明るいまま、目の奥に差し込む強い日差しやまぶしさをしっかりやわらげると評判のメラニーナ。紫外線カット率99.9%、青色光線カット率42.1%、可視光線透過率82.4%と高い機能性を誇る。写真のスポーツタイプは重量15.5g。
優しいイメージが演出できる
スタイリスト
坂本久仁子さん
Kuniko Sakamoto
シンプル&エレガントなスタイリングが支持され、ファッション誌、女性誌、広告などで幅広く活躍。多くの女優やアーティストのスタイリングも担当。ジュエリーに関する知識を生かしたトークショーや、女子美術大学の非常勤講師も務める。私服スタイルも評判
肌にも着こなしにも自然になじむナチュラル色
ミルキーベージュのフレームにライトブラウンのレンズは、薄色レンズ初心者におすすめの一本。
国内外のメガネ事情に詳しく、ご本人も大のメガネ&サングラス好きで、颯爽とかける姿も評判のスタイリスト、坂本久仁子さん。
「薄色レンズの流行は数年前のメンズファッションから。従来の濃色レンズと違って目の表情が見えることで、優しい印象を与えてくれることも、女性にも支持されるようになった理由ですね」
マダムっぽくなりそう…と敬遠されがちですが、それは選び方次第。
「フレームとレンズが自然となじむ色ならかけやすいはずです。レンズの色はワントーン、またはグラデーションがおすすめ。服同様、サングラスもたくさん試着して、お好みの一本を見つけてください」
かけ替える楽しさを実践中
シンプルな着こなしにカラーレンズをポイント使いしたいという坂本さんのチョイスはこの3本。「メタルも加えたクラシカルとハンサム系が気分です」
撮影/野口貴司(サンドラゴ) ヘア&メイク/福沢京子 モデル/松田珠希 スタイリスト/坂本久仁子 構成・原文/向井真樹
※掲載商品の取り扱いが終了している場合もあります。