飲み込む動作のときには、のど仏周辺の筋肉が働きます。ここの筋肉を鍛えておくと、嚥下がスムーズに。以下の3種のエクササイズは、のどまわりの筋力アップに◎。
教えてくださるのは
大谷義夫さん
Yoshio Otani
呼吸器内科医。池袋大谷クリニック院長。東京医科歯科大学呼吸器内科医局長などを経て、2009年より現職。呼吸器内科のスペシャリストとしてメディアでも活躍
舌を動かすと、舌の奥にある筋肉も一緒に動きます。この筋肉は飲み込む力に直結するので、ぜひ実践したい「のどトレ」。舌を動かすだけだから簡単! 唾液量のアップにも効果的です。
舌を出したり引っ込めたりする
口を横に大きく開けて、舌をできるだけ出し、次に引っ込めます。これを2~3回繰り返します
大きく左右に動かして!
そのまま、舌先を右に、左にと、大きく動かします。これを2~3回繰り返します。いずれも舌をできるだけ大きく動かすのがポイントです
あごと親指を押し合いながら、「いー」と声を出すエクササイズです。のど仏のまわりに力が入ることで、その周辺の筋肉が鍛えられます。ポイントは口を大きく横に広げて発声すること。
あごの下に両手の親指をあてる
そろえた親指をあご下にあて、指は上に持ち上げ、あごは下げて、押し合うようにします。のど仏の周辺に力が入ることを確認しながら
口を横に大きく開き「いー」と発声
あごと親指を押し合ったまま口を横に思いきり開け、奥歯を嚙み締め、首の筋肉を緊張させながら「いー」と10秒間、声を出します。首に縦の筋が出るように!
ものを飲み込むとき、筋肉が動いてのど仏を上下させます。ゴックン、としたらのど仏が上がるはず。この位置が下がってきたら、飲み込む力が落ちてきている証拠! 嚥下の力を高めるエクササイズです。
のど仏の位置を確認する
人差し指と中指をそろえて軽くのどにあて、のど仏の位置を確かめます
唾液を飲み込んだのど仏の位置を維持
唾液を飲み込んで、のど仏が上がったことを確認し、その位置を10秒キープします。唾液が出にくい場合は、最初に少量の水を飲んでから
撮影/フルフォード海 ヘア&メイク/木下庸子(プラントオパール) モデル/宮本えり スタイリスト/程野祐子 取材・原文/山村浩子