陸上選手が冬でも薄着である理由
さて、現在ほぼ毎日走る私のランニングウェアは、季節によりますがだいたいこんな感じです。
(夏)Tシャツ(半袖+アームカバーor長袖)ランニング用ショートパンツ(いわゆるランパン)、スポーツブラ、ショートソックス、キャップ、サングラス、ウェストバック、マスク(通気性のよいもの)
(冬)薄手のウィンドブレーカー、Tシャツ(半袖+アームカバーor長袖)+ランニング用ショートパンツ、スポーツブラ、ショートソックス、キャップ、サングラス、ウェストバック、マスク(通気性のよいもの)、寒い日は手袋やバフ(筒形の布)、マフラーなど
あれ?ほとんど変わらなくない?と思った方、正解です。
冬場は、走り出す前に体を冷やさないように、ウィンドブレーカーなどを羽織りますが、それ以外はほぼ同じ格好で走っています。冬場であっても、よっぽど低い気温でなければ、長いボトムやタイツは履かなくなりました。なぜなら、走ると暑くなるからです。
ランニングってものすごく体温が上がるスポーツです。エネルギーをずっと燃焼し続けているのですからある意味当たり前ですが、例えばフルマラソンの場合、走り始めの深部体温は37℃くらいであっても42.195kmのゴール地点では39℃ぐらいまで上がるといわれています。今年開催された東京オリンピックのマラソン会場を比較的涼しい札幌に変更したのも、夏場のマラソンはそれだけ体温が上がりやすく、危険だからなのです。
そういう意味合いでは、走り始めはちょっとだけ寒いかな?くらいの感じがちょうどいいと思います。(あくまでちょっとだけ!ですよ!!)
寒がりの方はくれぐれも無理せずに。
ただ、一つ気を付けてほしいことがあります。
ランニングは汗もたくさんかきます。走っている最中はいいのですが、立ち止まったりすればアッいう間に体が冷えます。冬場や風の強い日などは、その状態で長時間過ごすと、体温が奪われ低体温症になってしまう危険さえあります。レースの選手が冬場でも薄着なのは、スピードがあるおかげで短時間ですむ話だからなのです。
一般の私たちは、短い距離だからと気を抜かず、重ね着など工夫して体温調節するようにしましょう。薄手の上着があればより安心ですが、手袋や帽子などの小物で身体の末端だけカバーするだけでも、かなり効果がありますので試してみてください。
お正月の風物詩、箱根のレースで選手がノースリーブと短パンのウェアなのに、手袋をしていることを不思議に思ったことはありませんか?あれは、指先を温めるだけでも保温にそれなりの効果があるからなんですよ。
タイツ履く?履かない?
今では恰好だけはベテランランナーっぽい私ですが、走り始めたころは御多分にもれず足を出すのが嫌で、しっかりタイツを履いていました。特に、体力や走り方にまだ不安のある初心者の頃は、筋肉の動きをサポートしてくれたり膝を守るという触れ込みのコンプレッション系タイツをお守りのように愛用していました。
ただ、ああいう機能の高いものは、圧も強く生地もしっかりしていて結局暑いんですよね。特にマラソンレースの時は、体感温度の微妙な差でも記録に影響するので(私レベルだと大した差ではないですが、不愉快な状態はやはりパフォーマンスが落ちます)、結果的に徐々に履かなくなって今に至ります。
とはいえ、走るのは短い距離のみ、日焼けが嫌だから長袖+タイツは必須、という方も多いでしょう。実際に、真夏でもしっかり防備の方は多く見かけますし、晴れた日は直接日差しを浴びるほうが体の疲労感は増えるのである意味正解です。日焼けも避けられますし、なによりかわいいですしね。
ただ、特に暑い日は体に熱が籠らないよう、体温調節ができるように気を配りましょう。日焼けが嫌だから暑いのを我慢する、ということは、少なくともランニングの際には避けたいです。寒い冬場でも汗をかくと冷えますから、タイツなどは速乾タイプにするなど工夫しましょう。
メンズのSサイズが使える
女性向けのウェアはデザインがかわいいけど、体にフィットしていたり、タイツも比較的ぴったりなものが多いですよね。少しお姉さんな私たち世代には(笑)、照れくさいという方も多いのではないでしょうか。
そんな時にお勧めなのが、メンズのSサイズです。小柄な方だと少し厳しいかもですが、私のように割と身長がある場合(私は167cmあります)、女性用よりも比較的余裕があるので安心なことが多いです。
Tシャツもすとんとした形が多く体の線も出にくいし、丈も長いのでウエスト部分がカバーできます。タイツも女性用のもののようにぴったりしていなくて、ウエストを紐で縛るような形状のものが多いので、お尻の線とかあまり出ないんですよね。
上にショートパンツやランスカを履かなくても大丈夫なものもあるので助かります。
残念ながら、中止になってしまった2021年の湘南国際マラソンのTシャツ。
ノースフェイスのものです。左側がメンズM、右がレディースのLですが、ラインも長さもかなり違うのがわかりますよね。
私の手持ちタイツを並べてみました。
右の二本がメンズのS、左がレディースのMです。余裕度がかなり違うのがわかるでしょう。特にメンズは腰回りがゆったりしているジョガーパンツ的なラインが多いので、ショーツラインも出ずに安心できます。
メンズのSサイズって売れ残っているものも多いので、気にしていると掘り出し物に出会える確率も高いのもうれしいポイントです。よかったらぜひ試してみてくださいね!