歯が変色する原因と、美しい歯に見せるためのホワイトニングについて、歯科医師の佐藤由紀子先生に伺いました。
審美歯科
歯が美しく整うと、歯磨きがしやすくなり、口腔ケアへの関心もアップ。結果、虫歯や歯周病の予防など、口腔内の健康維持にも役立ちます。
Q 年齢とともに歯が変色してくるのはどうして?
A 着色汚れや歯のエナメル質が薄くなるから
「歯が黄ばむ原因のひとつは、表面のエナメル質についたミクロの傷に、飲食などによるステイン(着色汚れ)がつくことです。
また、もうひとつには、加齢によりエナメル質が薄くなり、その内側にある少し黄色い象牙質の色がより透けるようになるため、若い頃よりも歯が黄ばんで見えるようになることがあります」(佐藤由紀子先生)
Q 歯のホワイトニングにはどんな方法がありますか?
A プロによるクリーニングと薬剤を用いる方法があります
「変色の原因がステインの場合は、歯科医で行うクリーニングでかなり解消します。それで不足な場合には、色素を分解する薬剤を使用したホワイトニングシステムがあります。
歯科医で行う『オフィスホワイトニング』は過酸化水素を使い、短時間で効果が実感できます。
一方、家で行う『ホームホワイトニング』は過酸化尿素が主成分で、薬剤を流し込んだ専用のマウスピースを装着して行い、効果が出るのに時間がかかります。
これらどちらか、もしくは併用することもあります」(佐藤由紀子先生)
オフィスホワイトニングをした歯
●BEFORE
年齢とともに、歯全体が黄ばんできたことが気になり来院した患者さん
●AFTER
オフィスホワイトニングでは、薬剤を塗布し光を照射します。1回で透明感のある白さに
お話を伺ったのは
佐藤由紀子さん
Yukiko Sato
歯科医師。ナグモ歯科赤坂クリニック副院長。日本アンチエイジング歯科学会理事、日本歯科審美学会代議員
イラスト/寺田久美 構成・原文/山村浩子