舌の筋肉が衰えることで「落ち舌」になっていませんか? 口の機能の些細な衰えであるオーラルフレイルを予防するのに効果的な「waiwaiスマイル体操」を、歯科医師の堀 滋先生に伺いました。
予防歯科
虫歯や歯周病、歯並びを治しても、口の健康を維持するためには毎日のケアが大切。口の体操など実践したいこととは?
「落ち舌」になっていない?
普段、口も上下の歯も閉じているときに、舌の位置はどこにありますか? 下のイラストのように、舌が上あごから落ち歯の裏のところにある人は「落ち舌」です。これだと、唾液の分泌が悪く、口の中が乾燥して、菌が繁殖しやすくなります
舌の筋力が弱いと、舌が上の歯や下の歯の裏についていることが。これが「落ち舌」です
通常、口を閉じているときの舌の位置は、上あごにぴったりとついているものです
Q オーラルフレイルを予防する方法は?
A 朝5分の「waiwai スマイル体操」が効果的です
「オーラルフレイルに陥らないためには、口まわりや舌の筋肉の衰えを防ぐことが大切です。それにはこの体操がとても役に立ちます。朝起きてすぐに行うのが効果的」(堀 滋先生)。
期待できる効果は、睡眠時の嚙みしめや口の乾燥、口呼吸の防止。嚥下機能の改善や免疫力の強化。それに、自然な笑顔と小顔といった美容効果も!「ステイホームやマスク生活で人との会話が減っている今こそ、老若男女で実践したい体操です。今日から朝5分の習慣にしてください」(堀 滋先生)
waiwai スマイル体操
1. 口を水でゆすいでから、鏡の前で自分に向かって、思いきりの笑顔で5秒キープ。口角をしっかり上げて!
2. 「うー」「わー」「いー」とゆっくり大きく口を動かします。これを2回。慣れてきたら、唇が左右対称になるように
3. 舌を歯と唇の間に入れて、口を開かないようにしながら、ぐるりと大きく2回まわします。顔のシワを中から押し伸ばすような要領で、初めは右回り、次のターンで左回りで
4. 舌を床と水平にゆっくり真っすぐ前に突き出して、ひっこめます。これを2回。あっかんべーにならないように行うのがポイントです
5. 舌を上あごにぴったり押しつけて、唾をゴックンと飲み込みます。首をしっかり伸ばして行うと効果的
お話を伺ったのは
堀 滋さん
Shigeru Hori
歯科医師。サウラデンタルクリニック院長。海外の最新治療を学び、全身の健康につながる医療を追求
イラスト/寺田久美 構成・原文/山村浩子
他にも「『口腔ケア』の情報」を公開中です!
■口腔内の変化が、見た目と体のエイジングにも影響する
口腔内の変化がいつの間にか見た目にも影響を及ぼしてるという、おそろしいお話……記事を見る→
■今はコロナ以前より入念に口腔内のケアをすべき
コロナ禍の今だからこそ口腔内のケアはしっかりしてほしいと、歯科治療の最前線で活躍する二人は語ります。デンタルケアに便利なアイテムと方法を……記事を見る→