根本原因に作用する新薬が米国FDAで承認、日本では?
2021年6月、アメリカの製薬会社バイオジェンと日本のエーザイが共同開発した、アルツハイマー型認知症の新薬「アデュカヌマブ」が、FDA(米国食品医薬品局)に条件付きで承認されました。
今までの治療薬は症状を一時的に改善するものでした。しかし、この新薬は脳にたまったアミロイドβを取り除き、神経細胞が壊れるのを防ぐという、根本原因にアプローチして“病気の進行自体を抑える”という世界初の薬に。
承認の要件として、今後も臨床的有効性の確認を続けることが求められていますが、この効果が認められれば、認知症の治療が大きく前進することになります。
日本では、2021年12月、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が現時点での承認を見送り。追加データの提出を求め、審議継続となりました。
イラスト/midorichan 構成・原文/山村浩子