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「脳腸相関」で腸内環境を整えることが認知症予防につながる

健康を維持するさまざまな働きに関与している脳と腸の関係を、順天堂大学医学部名誉教授の新井平伊先生に伺いました。

 

「脳腸相関」で腸内環境を整えることが認知症予防に

腸は栄養を消化吸収するだけの器官ではありません。

 

「第2の脳」といわれ、独自の神経ネットワークにより、健康を維持するさまざまな働きに関与していて、脳と腸は互いに密接に影響を与え合っていることがわかっています。

 

例えば、ストレスを感じるとお腹が痛くなったり、反対に腸に異常が生じると、脳で不快を感じたり、食欲が落ちるなど。これらは私たちが実際に日常生活で感じられることです。

 

さらに近年では、腸内細菌が脳の働きに影響を与えているという研究が進んでおり、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβの蓄積に腸内細菌が関係しているという報告があります。

 

つまり、腸内細菌の組成バランスを良好に保つことで、認知症の予防ができる可能性が! 腸にいい食事や生活が、脳寿命を延ばす秘訣になりそうです。

 

●脳腸相関

脳腸相関

腸の状態が脳へ伝わり、脳の指令が腸に伝わります。腸内環境を整えることが、認知症の予防になる可能性が!

 

 

教えてくれた人

新井平伊さん 順天堂大学医学部名誉教授

新井平伊さん
Heii Arai

1953年生まれ。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と臨床を中心とした老年精神医学が専門。アミロイドPET検査を含む健脳ドックを導入した「アルツクリニック東京」院長。2021年に「健脳カフェ」設立

 

 

イラスト/midorichan 構成・原文/山村浩子

 

 

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