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腸内環境と密接に関わる「隠れアレルギー」が40代〜50代の不調改善のカギ。40歳から検査を!「遅延型フードアレルギー(食物過敏症)」③

女性ホルモンの分泌量が急降下していく40歳頃からは、個人差はあれ「なんとなく体調が悪い」ということが増えてきます。ただし、原因が女性ホルモンのせいではなく「遅延型フードアレルギー(食物過敏症)」のせいだったという人も。その不調、原因がわからないまま放っておきますか? それとも、人生後半に向かって、行動し始めますか?

教えていただいた方

斎藤糧三
斎藤糧三さん
医師/日本機能性医学研究所所長
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1973年生まれ。医師。日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、「日本機能性医学研究所」を設立(2009年に法人化)。2017年、スーパーフードとしての牧草牛(グラスフェッドビーフ)の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm 」をオープン。2022年、機能性医学と再生医療を融合させた治療拠点として「斎藤クリニック」を開設。著作に「サーファーに花粉症はいない」(小学館)、「病気を遠ざける! 1日1回日光浴日本人は知らないビタミンDの実力」(講談社+α新書)他、多数。日本機能性医学研究所Saito Farm

 

 

♦生活習慣を改善するだけで、元気になる人が実はとても多い!

「はっきりした病気ではないのに、頭痛や肩こり首こり、冷え、疲れが取れない、お腹の調子が悪い、イライラする…など、慢性的につらい症状があることを不定愁訴といいます。努力しているのに一向に痩せないなども、不定愁訴のひとつとして考えてかまいません。

 

そんな不快な状態から脱するためにやってほしいことは、生活習慣の見直しと改善。身につけたい健康習慣に優先順位をつけ、上から順にやってみる。それだけで不調から解放される人がすごく多いんですよ。

 

特に40代以降の女性は、更年期の症状だから仕方がないなんて思わず、まず自分の生活と向き合ってみてください」

 

そうアドバイスするのは「機能性医学(生活習慣病やさまざまな慢性病を、できるだけ薬に頼らず個々の発症原因に着目して、予防と根本治療を目指すアメリカ発祥の次世代の医学)」の国内第一人者、斎藤糧三先生。

 

医師としてのスタートが婦人科であった斎藤先生だからこその観点です。斎藤先生が挙げる健康習慣を、優先順に紹介しましょう。

こうしてみると、5番目以外は今日から自分でできることばかりではありませんか!

 

斎藤先生がクリニックで患者の治療にあたる際も、内容の6〜7割はこうした生活習慣の改善。ホルモン補充を行うなどの医療的治療は、残り3割ほどなのだそうです。また幹細胞の培養エキスを使った治療は、難治のケースに有効とのこと。

 

そして、気になるのは5番目の遅延型フードアレルギー(食物過敏症)の検査。これが大切というのはどうして?

 

遅延型アレルギーの知識がないと、たとえ医師でも不調の本当の原因を突き止めることができない!

 

これを知るには、もう少しアレルギーについて知る必要があります。

 

私たちの体は何か危険なもの(例えば、ウイルスや細菌など)が外部から体内へ入ってきたとき、それに対抗する「抗体」をつくり、被害が及ばないようにします。もともと備わっている体の仕組みで、これを「免疫」といいます。

 

免疫は重要なシステムですが、時に体に害を与えない物質にまで間違えて対抗した結果、逆にマイナスの症状を起こしてしまうことがあります。それが「アレルギー」です。

 

フードアレルギー(食物アレルギー)とは、本来は栄養になるはずの食物を悪いものと勘違いして抗体(侵入してきたものにくっついて中和するように働くタンパク質の一種。免疫に関わることから「免疫グロブリン」と呼ばれます)がつくられ、反応が起きてしまうこと。

 

原因となるのは主に食物に含まれるタンパク質です。タンパク質の種類はとても多く、肉・魚・卵だけでなく、野菜にも含まれています。その中で、特定のタンパク質を敵と間違えてしまうのです。日本人に多い遅延型アレルギーの原因となる食品TOP3は卵、乳製品、小麦粉ですが、これらが間違われやすいということになります。

 

 

♦即時型と遅延型。ふたつのフードアレルギーがあることを覚えておこう!

 

食物アレルギーに最も関係する抗体は以下のふたつ。よく出てくるので覚えておきましょう。

 

IgE(アイジーイー)抗体=免疫グロブリンE

即時型フードアレルギー検査に使われる

 

IgG(アイジージー)抗体=免疫グロブリンG 

遅延型フードアレルギー検査に使われる

 

「フードアレルギーという場合、一般的にはIgE抗体が関与する即時型を指しています。

食べてから症状が出るまでの時間が短いので、原因となる食べ物を特定しやすい。

 

それに対し、食べてから数時間、場合によっては数日たってから症状が出るのが遅延型フードアレルギー(食物過敏症)です。

遅れて反応が出るだけでなく、一見、食べ物とは関係ないような症状を引き起こすのも特徴。

 

遅延型フードアレルギー(食物過敏症)という病態があることを知らない限り、たとえ医師でさえも不調の原因を特定したり診断することが難しいのです。

 

そして、食事でいちばん大切にしてほしいタンパク質。

卵など良質のタンパク質にアレルギーがあったら元も子もありません。その食材が自分に合っているかどうかを調べることは、よりよい食習慣に直結します。

 

原因となっている食物を見つけ出していったん除去しなければ、症状はさらに慢性化、深刻化する恐れがあることも気にとめておきましょう」(斎藤先生)

 

遅延型フードアレルギー(食物過敏症)についてよく知る医師は、国内ではまだ数%といわれます。長い間、不調の原因がわからずにいる場合、自分自身で遅延型アレルギーを疑わなければならないのかもしれません。

 

鎮痛剤・胃薬の常用など、意外なことが遅延型フードアレルギーの原因に!

 

ところで、遅延型フードアレルギー(食物過敏症)に詳しくない人からは「特定の食品を毎日たくさん食べていれば、アレルギーのリスクは高まるのが当然だ」という声も聞かれます。

 

最近では「リーキーガット症候群(腸漏れ)」が、遅延型フードアレルギーの直接の原因という専門家もいます。リーキーガットとは、腸の粘膜の細胞と細胞の間に隙間ができ、通常は通れないような大きな異物が血液中に漏れる状態の腸のこと。

 

 

これに関して、斎藤先生は少しだけ違った見解。

 

「確かに、リーキーガット症候群の結果として遅延型アレルギーは悪化します。でも、それは、ほとんどの食物に対して反応が見られる場合のこと(この記事の最後にある資料Aを参照)。

特定の食物にだけ反応が見られるのは、腸漏れまで行かなくても、腸のバリア機能が低下しているからです。

 

私の診てきたところ、薬が原因になっている方も多いですね。

例えば、リウマチの痛み止め。胃酸を抑える薬と組み合わせて出されることが多いですが、これはテキメン。逆流性食道炎の人に出される胃薬も同様です。

 

タンパク質分解酵素は胃の酸性度が強い状態で機能するのですが、胃酸の分泌が抑えられ、胃液の酸性度が弱まるため、タンパク質の分解が妨げられてしまいます。

未消化のタンパク質が腸内に行ってしまうことで、遅延型フードアレルギーのリスクがぐっと上がるのです。

 

もちろん、食物繊維の少ない食事はやはりアレルギーにつながりやすいもの。

食物繊維をエサとする腸内細菌から栄養をもらっている、腸の上皮はバリア機能を果たせず、荒れやすくなってしまうためです。

 

多量の飲酒の習慣があり下痢ばかりしている人なども同じです。

 

そうした患者さんには、ともかく腸管を整えて腸内環境をよくすることが重要と伝えます。

いくら反応のある食材を除去しても、腸内環境が変わらなければ、別の食材を食べたら今度はそれに対してもアレルギー反応が出てきます。

そうなると、どんどん食べられるものがなくなっちゃいますよね?

 

食べられるタンパク質を増やすことが私の治療です」

 

 

遅延型フードアレルギー(食物過敏症)検査は、腸内環境を知るためにも有効

 

遅延型フードアレルギーの検査キットを14年前から販売し、普及活動に取り組んでいる会社アンブロシアの代表取締役 、志賀惠子さんもこうフォローします。

 

 

「そもそも遅延型フードアレルギー(食物過敏症)の検査は、アレルゲンとなる食物を見つけることだけが目的でなく、自分の腸内環境を知り、よりよくするために使われて

よいと思います。

 

腸内に炎症が起きると、十分に消化されていない食物や添加物、毒素、寄生虫など、炎症の原因となる異物がどんどん通れるようになります。

 

この状態がリーキーガット(腸漏れ)で、最近はリーキーガットがどれぐらい進んでいるかを知ることのできる画期的な検査も出ました。

ただ、その検査は状態を確認するためのものでしかありません。

 

腸漏れの状態から脱するには、やはり遅延型フードアレルギー検査で高反応の食品を見つけ、まず除去して炎症を減らすことが大切。

それと並行して、プロバイオティクスなどを摂る、腸活をしていただくのがよいと思います」

 

私たちにとって腸はまさに全身の健康の要、そして、美への鍵ですから!

〔資料A:斎藤先生が治療にあたったAさんの検査データ。初診時は多岐にわたる食材が高反応で、まさにリーキーガット症候群の状態。皮膚症状が過酷でした。除去+サプリメントの処方で、半年後には数値が改善し、見違える皮膚へ!〕

 

 

お話を伺った方

志賀惠子
志賀惠子さん
アンブロシア代表取締役
公式サイトを見る

外資系エレクトロニクス企業でキャリアを重ねる。2名の若い同僚の突然死をきっかけに、「残りの人生、人の健康と幸せに関わる仕事がしたい」と思うようになり、2008年にアンブロシアを設立。同年、ボンド大学大学院MBA卒業。遅延型フードアレルギー検査キットをはじめ、ストレス、ホルモン、有害物質など、体の状態を知り健康に近づくための各種検査キットを提供

 

取材・文/蓮見則子 

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