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【実例】頭痛など更年期の不調が改善! 「隠れアレルギー」の検査結果から食生活を見直し、快復するまでの体験談「遅延型フードアレルギー(食物過敏症)」⑧

原因がはっきりしない心身の不調を抱えていることが多いOurAge世代。そんななか「遅延型フードアレルギー(食物過敏症)」が、不調の原因になっている人が少なくないことがわかってきました。検査してくれた読者3名のうち、今回は小園さんのその後をレポートします。 はたしてあんなにつらく困っていた症状、どう変わったのでしょう?

教えていただいた方

斎藤糧三
斎藤糧三さん
医師/日本機能性医学研究所所長
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1973年生まれ。日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、「日本機能性医学研究所」を設立(2009年に法人化)。2017年、スーパーフードとしての牧草牛(グラスフェッドビーフ)の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm 」をオープン。2022年、機能性医学と再生医療を融合させた治療拠点として「斎藤クリニック」を開設。著書に『サーファーに花粉症はいない』(小学館)、『病気を遠ざける! 1日1回日光浴 日本人は知らないビタミンDの実力』(講談社+α新書)ほか多数。日本機能性医学研究所Saito Farm

 

不調が多岐にわたり長引いているため、栄養状態を一から見直すことに

 

今回クローズアップするのは小園 桂さん(1968年生まれ・主婦)。

 

栄養にも運動にも人一倍気を遣っているのに、不調が長期間続いていました。

 

「10代の息子二人の子育てで、日々ストレスが多すぎる!

不調がこのくらいですんでいるのが不思議なくらいです。

環境はすぐに変えられないので、少しでも改善できることがあればなんでもやりたい」

と小園さん。

 

小園さんが特に気になっていた不調】

1)気力・やる気が湧かない

(朝すっきり起きられず、布団の中で3時間もだらだらしてしまう)

2)だるい、疲れる、息切れする

(10年近く前から階段を上っただけで息切れ)

3)記憶力の衰え

(肝心なことも忘れがち)

 

そのほか、きちんと眠れない(眠りが浅い・必ず夜中に目が覚める)、時々めまいや耳鳴り、まぶたのピクピク痙攣、手足のしびれ感、肩こりや頭痛、イライラしやすい…など、数え切れないほどの症状を自覚していたのです。

最後の月経がきてからまもなく1年。

いよいよ閉経が近づいていることもあり、重い腰を上げてトライした遅延型フードアレルギー(食物過敏症)検査。

 

この連載で再三紹介した「アンブロシア(https://www.ambrosia-kk.com/)」の検査キットを利用しました。

 

結果はこちらです。

グラフを振り切るほどの高反応「レベル6」は1つもなく、9種類の食品がレベル5。

前回ご紹介した渡邊さんの例よりも、食品の除去は容易に出来そうな気配です。

 

ただ、以前から「栄養療法」に興味があった小園さん。

 

自力で食事改善するより、この連載記事を監修してくれている医師、斎藤クリニックの斎藤糧三先生に診てもらいたいとのこと。

検査結果を持って相談に行くことに。

 

クリニックでは、そのほかに「機能性医学血液検査」を行い、約40項目の検査データから体内の栄養状態を解析してもらいました。

 

その検査結果がこれ。

 

アレルギー検査の結果と合わせて、不調を改善するために排除すべき食品や必要な栄養素を斎藤先生が明確にして教えてくれました。

 

「小園さんは、タンパク質が不足していますね。

鉄もビタミンB群も不足していますが、タンパク質がしっかりとれていないことには何をとってもうまく栄養が回らない。

 

そこを考えず、遅延型フードアレルギー(食物過敏症)の高反応食品を排除するだけでは、逆に体内の代謝がうまくいかず、不調改善にはつながりません。

 

 

小園さんの場合、アレルギー反応が高かった食品のうち、しっかり避けたいのは牛乳。

 

大麦については小麦粉などを含む麦全般をできるだけ避けて。

 

卵は1回食べたら2日食べないくらいのつもりでいましょう。

 

その分タンパク質源にはアレルギーに反応していない食品を選び、タンパク質として合計60g程度、できれば朝昼夜と分けてとってみてください。

 

 

タンパク質を食事からとるのが難しかった日は、プロテインで補うのが理想。

幸い、アレルギー反応でホエイ(乳清)が陰性なので、ホエイプロテインがおすすめです。

 

また、まぶたの痙攣はマグネシウム欠乏を疑います。

マグネシウムはエネルギーを使うときにも必要なので、優先的にとるべき栄養素。

ぜひサプリで追加しましょう。

 

年齢と全体的な症状からして甲状腺ホルモンの異常も疑いましたが、血液検査では正常でした。

 

また、朝起きられない、朝からだるいというのは副腎疲労(※)の可能性があります。

これにはまずビタミンCを1日3000mg飲んでみることをおすすめします」

 

※副腎疲労:ストレスにより副腎機能の低下が起こり、朝起きられない、慢性的な倦怠感、うつなどさまざまな症状が出る症候群

 

さらに、斎藤先生が秘策を教えてくれました。

 

体内エネルギーの産生工場であるミトコンドリアを元気にするための裏ワザ的なサプリメントです。

 

「水素」サプリ+「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」サプリ、そして運動も取り入れること。

これでミトコンドリアの機能が活性化されたら、階段で息切れするなども改善が期待でき、脳の神経細胞がよくなったらもの忘れの改善にも希望が持てます。

 

こうして、小園さんの食事改善計画がスタートしました。

 

つねに栄養のプラス、アレルギー食品のマイナスを意識した食生活に

 

食事は、何はなくても遅延型アレルギーにかかわらないタンパク質をしっかりとることから。

肉、魚、大豆製品の出番がかなり増えました。

 

 

「鉄をしっかりとると、みんな生きるのが楽になりますよ。

でも、鉄はサプリではなく食事からとるのが安全!」

という斎藤先生の言葉を胸に、レバーも週に2回は取り入れ、家族みんなで頑張って食べました。

 

 

アレルギー関係の食品除去は、案外早くに習慣化できたようです。

 

以前、朝食は家族で卵料理を食べていましたが、朝プロテインでタンパク質をとってみたら、自分ではほとんど卵を食べなくなったと言います。

 

牛乳もまったく飲まずにすむことがわかりました。

豆乳やアーモンドミルクで代用できたからです。

 

小麦粉を減らすのに役立ったのはおからパウダー。

これは本当に便利。

 

そして、プロテインのほか、斎藤先生の指南で飲み始めたサプリメントがこちら。

①ホエイプロテインは「安心するから」と、結局朝と夜に2回飲むのが習慣に。

②ビタミンDをはじめとする各種ビタミン&ミネラルを含む「newBasic」は、体内の栄養を見直す視点で作られた稀に見るブレンド。

③カルシウム&マグネシウムのサプリ「カルマグ300」。

④1日3000mgを守って飲んだビタミンCサプリ。

⑤水素サプリ。1カプセルで飽和水素水1ℓ分の水素がとれます。

⑥若返りの薬とも言われる、話題のNMNサプリでミトコンドリアを元気に!

 

②③⑤⑥は、斎藤先生開発のサプリメント(mdストア by 日本機能性医学研究所https://www.mdfood.jp/)

さて、こんなふうに食生活を改善してから、小園さんの症状はどう変わったでしょうか?

 

 

時系列で追ってみたいと思います。

 

【1カ月後までの変化】

ふと気がつけば、まぶたのピクピクがなくなっていた!

階段を上るときの息切れが軽くなった

気分の上がり下がりがあまりなくなった

夜、寝る時間が早くなった(体内時計が正しくなった?)

朝の動き出しが少し早くなった(3時間も布団の中でだらだらがなくなった)

 

【3カ月後までの変化】

なんと、今年は花粉症の症状が出なかった!

(斎藤先生によれば、ビタミンDが充足したためとのこと)

玄関に鍵をうっかり差したまま…、などというもの忘れが圧倒的に減った

 

【4カ月後までの変化】

とにかく元気になった(区民農園で畑仕事をやる気にまでに!)

朝のグダグダが圧倒的に減った

昼に寝落ちして夕方まで寝てしまうなどということがなくなった

外でランチをして、パスタなど小麦粉を食べるとだるくなることがよくわかった

 

「正直、こんなに元気になれるとは思っていませんでした。

もともと、薬などを使わずに不調をよくしたいと思っていたので、更年期の不調だと断言されたらどうしようかと思っていたんです。

食事とサプリで改善されることを身をもって体感できたことがうれしく、まだまだ健康になれるんだという自信がつきました。

子どもたちにも友人にも、私の体験を話して自信を持ってすすめたいと思います」

 

この変化、すばらしいと思いませんか?

 

ご本人は気づいていないようですが、肌のハリ・ツヤが以前とは別人のよう!

何より笑顔が違います!

 

が、しかし!

 

元気になったからと気が緩み、欲に負けてあれこれ食べてしまい、おまけにサプリメントの飲み忘れ多発…という日々が続いたら、「まぁ〜見事に体調不良が再発してしまった」との報告が!

同時にメンタルも不安定に…。

 

「わかりやすくまぶたのピクピクもまた出てしまい、慌てて戻したらすぐにおさまりました。

口に入れるものって本当にすごい。

そのまま体に表れることを思い知りました。

安心せずにしばらく頑張ります」

 

取材・文・撮影/蓮見則子 

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