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喉って、鍛えることができるの?

年齢を重ねたり、体力が低下するのに伴って、私たちの体の筋肉は弱体化し、下垂していきます。それは、喉の筋肉も同じ。でも、大丈夫。筋肉は何歳になっても鍛えることができるのです!なぜ、喉の筋肉を鍛えることが必要なのか、耳鼻咽喉科専門医の西山耕一郎先生にお聞きしました。

飲み込み筋の筋力をアップするのがポイント

 

私たちの喉(咽頭・喉頭)は、吸い込んだ空気を気管へ、口の中で咀嚼(そしゃく)した食べ物を食道へと仕分けする機能を持っていて、その分かれ道に「喉頭蓋(こうとうがい)」という防波堤があります。食べた物がスムーズに食道に行くように、瞬時に喉仏が持ち上がり、喉頭蓋という“喉の防波堤”が後ろに倒れて気管の入口を塞いでくれるおかげで、飲み込む力が保たれているのです。

 

ですから、誤嚥を予防するには、喉仏を持ち上げる飲み込み筋、「喉頭拳上筋(こうとうきょじょうきん)群」の若さを保つのがポイント!喉頭拳上筋群の筋力を強化すれば、「ごっくん」と飲み込んだときに、喉頭蓋がタイミングよく持ち上がって、食べ物や飲み物が気管に入ってしまう心配がないのです。

 

まずは飲み込むときに、自分の喉仏がどのように動いているのか、チェックしてみましょう。喉仏の上に手の指を当てたまま、「ごっくん」と唾液を飲み込んでみてください。喉仏が何cmくらい持ち上がるかは個人差もありますが、飲み込んだ瞬間、喉仏が持ち上がるのを実感できるはず。

 

『ごっくん』としたときに喉仏が動かない場合は、飲み込み筋が衰えているサインです。でも、仮に今、動きがよくない状態だったとしても、1日10分の喉筋トレーニングを始めれば、飲み込み筋の若さを取り戻して、誤嚥を予防することができますよ!」(西山耕一郎先生)

呼吸筋トレをして、「息を吐き出す力」を高めよう

 

もしも気管の入口に食べた物が引っかかって誤嚥しかけたとしても、大きく咳をすれば、引っかかっている物を吐き出すことができます。でも、呼吸機能が低下してしまうと、誤嚥しかけた物を吐き出すことができません。ちなみに“誤嚥したグループ”と、“誤嚥していないグループ”を比べたときに、“誤嚥したグループ”の人たちは呼吸機能が低下しているという研究結果もあるのです。誤嚥を防ぐためにも、日頃から肺活量を鍛えておくことが重要です。

 

そして、“飲み込み力(嚥下機能)”と“息を吐き出す力(呼吸機能)”が衰えていないかどうかをチェックするには、「声の大きさ」が基準になります。「最近、声が小さくなっている」と自覚している人は要注意。なぜなら、発声(声を出す)機能は、嚥下(飲み込む)や呼吸と大きくかかわっているからです。

 

声帯は気管の入口にあり、私たちが声を出して声帯が震えると、飲み込み筋の「喉頭拳上筋群」も収縮して、トレーニング効果が倍増します。飲み込む、呼吸する、声を出すという3つの機能を鍛えて、将来の誤嚥性肺炎を予防しましょう。

歩くこと、しゃべること、笑うこと、歌うこともおすすめ

 

加齢に負けずに飲み込む力を保つには、体力の備蓄を作っておくことが大切です。なぜなら、飲み込む力は全身の体力と相関関係にあるからです。高齢者が病気やケガをして寝たきりになったり、車椅子の生活になると、嚥下機能が低下することが知られていますが、40代、50代であっても油断できません。

 

「実はコロナ明けに、私のクリニックでは“喉の違和感”や“むせやすさ”を訴えて受診する人たちが増加しました。コロナ禍の期間中はリモートワークが増え、人と会って直接コミュニケーションする機会が激減するなど、行動を制限する日々が続きましたよね。以前に比べて、『歩く』『しゃべる』『笑う』などの機会が減り、喉を使わなくなりました。そして、体力の低下した人たちが増えたのではないかと思います」

 

体力はいったん落ちてしまうと、元に戻すまでに3倍くらいの時間がかかるといわれています。「最近歩くのが遅くなったから」と慌ててウォーキングを始めるよりも、普段からウォーキングすることで筋肉を維持することができるのです。

 

「友だちと楽しくおしゃべりしたり、笑い合うのは、呼吸機能と発声機能のトレーニングにもなるので、おすすめです。カラオケで歌うのもよいでしょう。将来の健康寿命を保つには、口から楽しく食べて、味わって、エネルギー補給や栄養補給をすることが何より大切。そのためにも、健やかな嚥下機能を保ちましょう」

 

 

 

【教えていただいた方】

西山耕一郎
西山耕一郎さん
西山耳鼻咽喉科医院院長
公式サイトを見る

東海大学医学部客員教授、藤田医科大学客員教授。耳鼻咽喉科頭頸部外科専門医、日本嚥下医学会嚥下相談医、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、医学博士。現在は複数の施設で嚥下外来と手術を行うかたわら、教鞭をとりながら、学会発表や医師向けセミナーを行う。著書に『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)など多数。

 

イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/大石久恵

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