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脳のメンテナンスに最適! 憧れの生活の「早口言葉」に挑戦

脳の老化を少しでもくい止めるためには、いろいろなことに「興味を持ち」、「伝えたい」という気持ちを持つことが大切です。その手助けになるのが、口と舌の筋肉を鍛えられる「早口言葉」です。今回は、ちょっとリッチな気持ちになる!? 早口言葉で、楽しく実践するポイントについて、演技トレーナーの佐藤正文さんに伺いました。

「早口言葉」で口と脳のメンテナンス

最近、人ときちんと話をしていますか? 自分の伝えたい情報や感情を相手と交換することが会話です。挨拶だけでなく、伝えたい気持ちをいつまでも持つこと、伝えたいことを起承転結のある文章に組み立てて言葉にすることが、脳の老化を防ぐことにつながります。

 

「私は、人と話をすることは、『情報や感情という荷物を船に乗せて、相手に届けること』だと思っています。年齢を重ねても、届けたい気持ちを持ち続けることがとても大事です。しかし、それを乗せる物である船が老朽化によって、荷物を完璧な形で届けられないとしたら?

 

まさに、その壊れかけた船を立て直す、メンテナンス方法が『早口言葉』なのです。

 

届けたい荷物をきちんと乗せて、走るようにするために、口まわりの筋肉や舌を鍛えて、しっかり動くようにしておくのです。

 

早口言葉を行うことは、主に脳の前頭葉にある『言語野』を刺激することになります。その近くには顔や口の動きに関係する『運動野』もあるので、これらをしっかり働かせて行うことが大切です。

 

早口言葉と脳については第1回参照。

 

高齢者の話し方の特徴に、『あごを十分に開かないで話す』というのがあります。体力が低下しているので、息も弱く、口の動きも十分ではありません。省エネでボソボソ話すので、子音をクリアに発音することができません。これでは相手に伝わらずに、何度も聞き返されることになります。自分の発した音や言葉を、自分でもよく聞きながら話す習慣をつけるようにしましょう。

 

早口言葉は文字を見て、頭で意味を理解して発音します。最初から早く言う必要はありません。口まわりの筋肉と舌をしっかり使って、はっきり正確に発音することを意識してください。

 

上手にできなくても、子どもが遊ぶように楽しむこと。そしてなにより、続けることです。毎日数分でいいので、早口言葉の時間をつくってはいかがでしょうか? 家事をやりながら、散歩をしながらでOK。口や舌がスムーズに動くようになると、脳の働きもよくなり、不思議と気持ちも前向きになりますよ」(佐藤正文さん)

 

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夢を膨らませて、セレブの気分で!

【早口言葉】
早口言葉 あこがれの生活編 二世帯住宅 イラスト

すこぶる 住み心地のよい 高級 二世帯住宅    難易度★☆☆

どんな二世帯住宅をイメージしましたか? 親子関係も良好な、絵に描いたような幸せな生活なら、楽しい気持ちになるかも…。ついでに、理想的なインテリアまでイメージして夢を膨らませてみましょう。

 

「冒頭のサ行が難関? サ行は上の歯茎と舌の間の隙間を勢いよく息が抜けていくように発音します。この隙間が広すぎたり、息が弱いと『しゅこぶる しゅみごごちの』というような発音になってしまいます。しっかり口まわりの筋肉と舌を動かしてみてください。

 

また、『住み心地』の『ごこち』は、『ご・こ・ち』とピアノのけん盤を叩くように、一音一音を確認しながら言います。でないと、『ごおち』になりがちです。

 

意外と言いにくいのが『二世帯(にせたい)』。ゆっくりて丁寧に言わないと、『せ』や『た』がくずれがちになります。特に『に』をはっきり発音することが大切です」

 

 

【早口言葉】
九州空港の 高価な 究極 高級航空機    難易度★★☆

究極に高級な航空機って、どんなでしょうか? 大統領専用ジェット機みたいなのでしょうか? セレブになった気分で想像してみましょう。

 

カ行の子音『k』は、舌の奥を口腔内の天井にくっつけて、一瞬息を止め、吐く息で舌の奥を開いて出す音です。kに母音である『i・e・a・o・u』をつけて、『キ・ケ・カ・コ・ク』と発音しましょう。舌の位置を確認しながら、息をしっかりと吐きながら発音するのがポイントです」

 

【早口言葉】
本物のエメラルド 偽物のエメラルド どっちがど

難易度★★★

指輪にする? ネックレス? ブローチでしょうか? どんな装いにつけますか? デザインまで考えたらワクワクしてきます。

 

ラ行は、丸めた舌の先を口内の上あごにつけ、吐く息とともに前に突き出して、上の歯茎に当たって弾かれるときに出る音です。ラ行とダ行が曖昧な人がいますが、これは『r』と『d』は舌の動きが似ているから。ラ行は舌の動きが命。しっかり動かして鍛えていきましょう」

 

記事が続きます

【教えていただいた方】

佐藤正文
佐藤正文さん
演技トレーナー、演出家、俳優

1970年、桐朋学園大学演劇専攻科卒業。劇団 俳優座、安部公房スタジオを経て日本大学芸術学部非常勤講師、尚美学園大学客員教授。大手芸能プロダクションで演技レッスンを担当し、多数の俳優を育成。ほか、アマチュア劇団や朗読サー クルなどで、高齢者を含め約5000人を指導。トレーニングのひとつとして「早口言葉」を取り入れている。共著に『「早口ことば」で認知症予防』(ART NEXT)など。

 

協力/『「早口ことば」で認知症予防』(ART NEXT)

早口ことばで認知症予防 書影

イラスト/midorichan   取材・文/山村浩子

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