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【脱!昭和の健康常識】ダイエット中のおやつは「悪」じゃなかった!

「ダイエット中はおやつ厳禁!」「間食=太る」は、昭和時代の常識でした。現在では、食べ方や選び方次第で間食もダイエットの強い味方に。機能性医学の専門医、斎藤糧三先生が、令和流・間食活用ダイエットの新常識を語ります。

おやつNGダイエットで失敗!? 「間食=太る」神話

こんにちは。斎藤糧三です。
「機能性医学」を専門に、日本機能性医学研究所の所長を務め、表参道のクリニックで診療しています。

 

昭和のダイエットといえば「間食は大敵!」「おやつ厳禁!」が合言葉。でもガマンするほど、結局ドカ食いでリバウンド…、そんな経験ありませんか?

昭和の健康常識 間食は太る ダイエット中のおやつ OurAge 斎藤糧三

当時は「コーヒーゼリー」「牛乳かん」「ところてん」などの低カロリー系や、果物やさつまいもならOKなんて言われていました。

 

今ではフルーツも、焼きいもや干しいもも、昔より驚くほど甘い! 自然派おやつもまったく油断できません

 

おやつ=悪じゃない! 間食で防ぐ「血糖値のジェットコースター」

 

「間食は太る」と思い込んで、頑張って我慢している方も多いと思います。ただし、食間が長くなればなるほど次の食事で血糖値がドーンと上がる。そしてその後にガクンと下がる。このほうが、よっぽどよくないんです。

 

お腹が空きすぎたあとのドカ食い。私の外来でも「やっちゃいました…」という声、よく聞きますが、これぞ「血糖値のジェットコースター」。

太りやすさも食後の眠気も、ほとんどこれが原因です。

 

だからこそ間食をうまく取り入れるのが令和流。ポイントは何をどれくらい食べるか。

 

糖質多めのスイーツや菓子パンは論外ですが、「低糖質・高タンパク」な食べ物なら、おやつはむしろダイエットの味方になってくれます。

昭和の健康常識 間食は太る ダイエット中のおやつ OurAge 斎藤糧三

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「低GIだから安心」も要注意! 最新の「血糖値事情」

「低GI値」という考え方は、すでに1980年代(昭和ですよ!)に生まれたものですが、当時の日本ではほとんど知られていませんでした。

 

「GI」とは「グリセミック・インデックス」という指標で、食品ごとの「血糖値の上がりやすさ」を表します。低GI食品は血糖値が上がりにくいとされ、国内で広がったのは2000年代以降。2014年頃からの糖質制限ブームで一般化しました。

 

ところが!!
近年、「フリースタイル リブレ(*1)」など、血糖値を連続的にリアルタイムで測定できるデバイスが登場。すると「GI値が低くても糖質量が多ければ血糖値はしっかり上がるじゃないか」という例がどんどん増えてきてしまいました。

 

「玄米は白米より血糖値が上がらない」「全粒粉なら安心」と思い込んでいたのに、実は同じように血糖値が上がった…なんて話も珍しくありません。

 

医師の私でさえも「低GIのオリゴ糖は血糖値を上げない」と信じていたのに、種類によっては血糖値スパイクを起こすことを目の当たりにして驚いたほど!

 

血糖値の上がり方は、「GI値」より「摂取した糖質量」で決まる。これ重要です。

 

例えば一見ヘルシーに見える、あんこ系の和菓子やドライフルーツ、前述の焼きいもなどは一般的にはGI値が低いとされますが、糖質量自体が多いので食べすぎに注意。人によっては血糖値スパイクが起こります。

 

「低GI=太らない」ではなく、「糖質量と食べる量」に気をつけることです

*1:皮膚に装着したセンサーが、皮下の間質液のブドウ糖濃度を測定することで血糖値をモニタリングできる医療機器。一般人も購入可能。

昭和の健康常識 間食は太る 低GIは神話 OurAge 斎藤糧三

 

何をどれだけ食べる? 令和の「賢い間食」の選び方

間食もダイエットも「何をどれだけ食べるか」にかかっている。これ、意外とシンプルなようで、実はみんないちばん悩んでいるポイントなんじゃないでしょうか。

 

最近は「タンパク質がとれて低糖質」という、ダイエット女子にもぴったりなおやつが本当に増えました。

コンビニにも並ぶプロテインバー、シリアルバー、グラノーラバー、大豆バー、豆腐バー、チキンバー、ミールバーなど。これらは腹もちがよくて血糖値も安定。結果的に夕方のドカ食いや集中力ダウンも防げます。

 

ただし、「低糖質」「糖質オフ」「低GI」と書いてあっても、意外と糖質がしっかり入っている商品も多いのも事実。パッケージに惑わされず、「炭水化物(糖質)」の表示は要チェック。慣れてくると、成分表示を見るのがちょっとした趣味になるかも!?

 

「これなら続けられるかも」と思えたら、それが新しい一歩。おやつとも仲良く、自分らしいダイエットを楽しんでください。

昭和の健康常識 間食は太る 低GIは幻想 OurAge 斎藤糧三

 

 

■まとめ■ 令和の常識はこれ!

昭和の常識:ダイエット中はおやつ厳禁! 間食=太る

令和の常識:間食もダイエットも「賢く選ぶ」時代!

 

血糖値のジェットコースターを防いで、太らない新常識を実践しよう。

 

 

【教えていただいた方】

斎藤糧三
斎藤糧三さん
医師/日本機能性医学研究所所長
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1973年生まれ。日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年「日本機能性医学研究所」を設立(2009年に法人化)。2017年、スーパーフードとしての牧草牛(グラスフェッドビーフ)の普及を目指し、日本初の牧草牛専門精肉店「Saito Farm」をオープン。2022年、機能性医学と再生医療を融合させた治療拠点として「斎藤クリニック」を開設。著書に『サーファーに花粉症はいない』(小学館)、『糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる!ケトジェニックダイエット』(講談社)、『病気を遠ざける! 1日1回日光浴 日本人は知らないビタミンDの実力』(講談社+α新書)ほか多数。斎藤クリニックSaito Farm

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イラスト/小迎裕美子  取材・文・画像制作/蓮見則子

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