知っておこう!
閉経後起きやすい「 11 のトラブル」
今回は、トラブル⑪骨粗しょう症(後編)/発症リスクを下げる方法をご紹介します。
⑪骨粗しょう症
骨密度を上げ、転びにくい体づくりを
日々の生活で骨密度を上げると同時に、転ばない体づくりをすることも大切です。
教えてくださるのは、整形外科医の神保先生です。
無理のない範囲で実践を!
神保眞理子さん Mariko Jinbo
現在は、骨粗しょう症・骨粗しょう症予備軍と診断された場合でも、薬による治療で骨密度の数値を上げられるようになりました。とはいえ、今のうちから骨を丈夫にする努力をしておけば、発症リスクもそれだけ低くなります。
「骨密度を上げるには、タンパク質はもちろん、骨形成に欠かせないカルシウム、ビタミンD、ビタミンKが多く含まれる食品をとることが大切です。ビタミンDの生成を促すため、適度に日光を浴びることも忘れずに」と神保先生。
また、骨に軽い刺激を与えることも有効です。骨に刺激を与えると、破骨細胞から「新しく骨を作れ」という指令が出され、骨芽細胞が骨を形成する、というサイクルが生まれます。おすすめは「ウォーキング」。少し早足で歩いてもいいでしょう。日光を浴びることもでき、一石二鳥です。ただし膝に痛みがある人、肥満ぎみな人は、無理をせずに自分のペースで行ってください。
「骨密度アップだけでなく、転びにくい体づくりも重要です。 50 歳以降は転倒による骨折が急増します。とっさのときに対応できる柔軟性と筋力を養うことが、骨を守ることにつながるのです」
◆ウォーキング◆
ウォーキングは骨の代謝を促すのにも有効。
毎日続けることで骨密度がアップします
◆キャットストレッチ◆
背中の柔軟性をアップさせる効果のあるストレッチです。
姿勢の改善、反り腰の解消、首・肩コリの改善の効果も
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◆ジャックナイフストレッチ◆
体の柔軟性をアップさせるエクササイズです。
腰痛の予防や改善、ヒップアップ効果も期待できます
◆スクワット◆
大腿四頭筋(膝の曲げ伸ばしに使われる太ももの筋肉)に 加え、
お尻や太ももの裏の筋肉も鍛えられます
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/上田恵子