五行の5本柱のうち腎が弱くなり、ぐったりしやすい"腎虚"。どういった人が「腎虚」にあてはまるのか、そして注意点やケアについて樫出さんにうかがいます。
まずはチェックリストから。
自分にあてはまるものがどのくらいあるかチェックしてみてください。
「腎虚」タイプはここに注意
エネルギー不足が疲れの原因
五行の中で、生命を維持し、エネルギー源を司る腎。更年期世代は腎の働きが弱まる腎虚に陥りがち。
「腎は気の貯金箱。腎虚になると気力が低下し、頭痛、立ちくらみ、耳鳴りの症状が現れ、疲れてだるくなります。不安を感じやすく、太りやすく、薄毛や白髪になりやすくなります」
大らかに構えることも腎を養う手段
腎を養うには、いろいろ恐れない、心配しないこと!
「老後のお金が心配だからと家にこもり、人とあまり交わらないのがこのタイプ。なんとかなるさ、と気を大きく持ち、積極的に外へ出ることも腎の養生に」
冷えると腎のパワーが落ち不安が増すので、温めることも大事だと樫出さん。
「温めると気・血・水が巡り、不調脱却の糸口が見つかります」
温灸で深部から温める
煙の出ないお灸。付属のサポーターでお腹、腰、耳などを温めます。じんわりとした温かさがうれしい。邵氏温灸器(しょうしおんきゅうき)¥9,300/漢方カウンセリングルーム Kaon
心・肺・脾タイプは?
肝熱や腎虚と併せ持つことも
五行のうち心は、ドキドキしやすく物忘れするタイプ。
肺は、痰がよくからみ、鼻炎、喉がれタイプ。
脾はお腹が張りやすく下痢や腹痛、胸やけタイプ。
肝熱や腎虚と、心・肺・脾の症状を併発することも。漢方医や漢方アドバイザーは、併発も考慮に入れながら漢方薬を処方します。
撮影/鈴木康久(千代田スタジオ) イラスト/内藤しなこ 構成・原文/小田ユイコ