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気分の落ち込みは「冷え」のはじまり

樫出恒代

樫出恒代

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。
美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)
OurAgeインタビュー「信じていなかった漢方の力に救われて、この道を究め続ける薬剤師」はこちら

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秋は
散らかる季節なの

 

と、小さい女の子が話していました。

 

漢方薬剤師・漢方ライフクリエイターの
樫出恒代です

 

 

散らかる、とは面白いなぁ
たしかに歩道には
落ち葉が降ってくる。
そんな季節。

 

はらはらと、
葉っぱが落ちてくる
その様子は
時に美しく
時にもの寂しく悲しかったり

 

秋になると
「なんだか落ち込みやすくて」
「やる氣がでないんです」
「土日は寝てないともたない」
「うつでしょうか?」

 

こんな声を耳にします。

 

寒さに向かう今は、
空高く、
木の葉が色づき、街はハロウィンで
黄色に染まり、、

 

そんな移りゆく季節のなかで、
感受性も豊かになる
すなわち、とても敏感になる時期でもあります。

 

だからこそ、
本を読んだり、音楽を聴いたり、
アートに触れる、
もちろん美味しいものを食べることも、
この時期にはとてもふさわしい。
こころがたくさん感じることができるのですね。

 

でも、同時に
ふとしたことで沈みこんだり、
不安になったり、
鬱かな、と感じやすくもなる。

 

 

〈冷え〉が、こころとからだの不調の原因に!?→

秋の始まりに漢方カウンセリングに
いらした方
〈声が小さめ、張りがなく、
会社でも同僚の方のことが
氣になって仕方ない。家族から言われることも氣になり、話したくない。
土日は疲れ切って、だいたい寝ている

 

本当は、自分をもっと磨き
好きなことを仕事にするために
勉強したいのに。。、〉

 

お話をじっくり伺う

 

なるほど、
それはつらいですね
。。。
涙もぽろり
浄化の涙。
。。。

 

漢方的に身体をみる

 

足の浮腫み、足が重くだるい
お腹の力のなさ、もやもや感、
足、お腹の冷え。

 

根っこにある、
どうせ自分なんて、という氣もち。

 

そのもっと根っこにある、《冷え》

 

冷えはすべての病のもとになる。
冷え=血流障害

 

全身に酸素を送れなくなり 栄養を与えられなくなる、

 

冷え=ただ寒がり、ではなく
すべての不調の原因になりうるのです。

 

こころの問題、落ち込みやすくて、、なども
冷えを解消していくことで、
楽になり、こころが軽くなるこも
多いのです。

 

 

 

この方の場合も
身体をまず、温めること
そのためにゆるめることが大事。

 

一日中履いていた着圧ハイソックスは、
寝る時はやめて
ゆるゆるのレッグウォーマーにしてもらいました。

 

お風呂でゆっくり温まるのはもちろん
パンよりご飯を
ジュースよりスープを
スープよりお味噌汁を、
できることからやってみてくださいね、と
養生法もお伝えして

 

深部をしっかり温める漢方薬《双参》と
氣の流れを良くする漢方薬《四逆散》
も併用して。

 

 

漢方薬を飲む時は
必ずお湯で溶かして
自分の芯が温まり、「氣」が入っていくことを
意識して飲んでもらうように
してもらいました。

 

一ヶ月後にはうれしいことに
声のトーンが上がって
笑顔が増え
勉強を始めました、とおっしゃって。

 

からだをゆるめ、あたため、
〈冷え〉を改善していくことで
氣持ちもいつしかほっこりあたたかくなる

 

これから
もっと楽になることと
信じています

 

 

からだとこころは
ひとつだから。

 

どちらもトータルでみる漢方を
上手に使ってほしいな、と思う
秋の日です。

 

注:漢方薬については

漢方専門の医師や漢方薬剤師

漢方アドバイザーなどにご相談・

カウンセリングの上お飲みください。

 

 

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