年を重ねるにつれ外見同様、生殖器もまたわかりやすく老化していくもの。年代による内性器の変化と、変化に対する読者の不安と困惑の声をご紹介します。
内性器も顔と同じように老化していく
産婦人科医は日常的に見ている、子宮・卵巣・腟。顔や体と同様に、年齢とともに変貌していくそう。
特に大きさは、子宮が鶏卵、卵巣が人の親指の先にたとえられますが、子宮はふた回りも小さな鶏卵に、卵巣は白く固く小指の先ほどに縮むといいます。
女性ホルモンの分泌が多い時期は、やはりハリがあってツヤツヤだそうです。
●20代
- 子宮 プリプリとしたMサイズの卵くらい
- 卵巣 親指の先程度で卵胞が透けて見える
- 腟 柔らかく弾力があり、壁もふっくら
●30代〜40代前半
- 子宮 大きくなり、LLサイズの卵ほど
- 卵巣 成熟期には特にイキイキと機能
- 腟 厚みも弾力もあり潤っている
●閉経前後〜
- 子宮 SSサイズの卵がしなびた感じ
- 卵巣 小さく固く、小指の先程度に萎縮
- 腟 潤いやハリがなく傷つきやすい
急な体の変化に不安と困惑が隠せない、読者の声
40代でできた子宮筋腫がどんどん大きくなっています。閉経まで手術しないですませられるか心配。(52歳)
友達が子宮脱になりました。50代でも起こることなの?(54歳)
月経周期がバラバラで予定が立てられない。みんなどうしてる?(50歳)
フェムゾーン(デリケートゾーン)が乾燥してカピカピ。一生このまま!?(45歳)
閉経前だけど更年期の症状…。これって早すぎない?(44歳)
卵巣に腫瘍ができました。経過観察でいいと言われたけれど、がん化しないの?(57歳)
子宮筋腫があり、毎月、大量出血が悩み。おむつみたいなナプキンでも漏れるんですけど。(46歳)
笑ったりくしゃみをするとよく尿もれしてしまいます。骨盤底筋の体操をすれば本当に治りますか?(49歳)
※2021年12月1日〜2022年1月5日に実施したOurAgeアンケートに1011人が回答。回答者の平均年齢は48.9歳。
閉経前後に関する読者アンケートでは、閉経前でも後でも、だいたい同じような心配事や悩みを抱えていることがわかりました。
「がんなど、深刻な病気の悩みは別として、皆さんが感じていることの多くは知識不足による不安。女性ホルモンをはじめ、更年期の仕組みについて知識がないために、今、自分の体に起こっていることを適切に受け入れられていません。
そのために、行動が起こせなかったり病気の発見が遅れてしまったりします。自分の体を守るのに大切なのはヘルスリテラシー。もう少し知識を深めれば、これから自分に起こることを予想でき、ポジティブな対応ができると思います」(対馬ルリ子先生)
お話を伺ったのは
対馬ルリ子さん
Ruriko Tsushima
1958年生まれ。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座・新宿理事長。産婦人科医、医学博士。女性の生涯にわたる健康推進活動に積極的。『「閉経」のホントがわかる本 更年期の体と心がラクになる!』(集英社)が大好評。
ホームページはコチラ
八田真理子さん
Mariko Hatta
産婦人科医。1998年、千葉県松戸市で女性のためのクリニック「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開業。著書に『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』 (アスコム) など。
ホームページはコチラ
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子