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「あれ、あれ…」言葉が出てこない。物忘れの漢方と養生

樫出恒代

樫出恒代

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。
美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)
OurAgeインタビュー「信じていなかった漢方の力に救われて、この道を究め続ける薬剤師」はこちら

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えーっと、
なんだっけ?
ここまで出てるんだけど

 

漢方薬剤師・漢方ライフアドバイザーの
樫出恒代です。

 

 

「あれね」

 

「うん、どれですか?」

 

「だから、あれ」

 

「えー?」

 

「ほら、まるくてちょっと
お芋みたいなほっくり感があってさ」

 

「えーわかんないです(・・;)」

 

というスタッフとの会話

 

安神作用のある野菜でね、
薬膳で紹介したい野菜なの。

 

と言ったら
「あ、ゆり根ですか?」

 

「そうそう!ゆり根!!」

 

あーすっきり^_^

 

 

というように、あれ、あれ、という場面が多くなってきたように思うこの頃。

 

そんな更年期世代のご相談も
多いのですが
「仕方ないですよねー、歳だから」

 

と、あきらめる傾向多し。

 

待って、待って。
歳だからって、まだ50歳?60歳?
人生これからよ。

 

だから
少しでも頭がきりっとはたらくように
物忘れが減るように
漢方の力を借りましょう。

 

 

「おんじ」聞いたことありますか?
こんな字を書きます。

 

「遠志」

 

これは漢方生薬のひとつで
少し前に話題になったので、ご存知の方も多いかも。

 

〈志を強くする〉作用があることから
中国でこの名前がついたとのこと。

 

日本名は〈糸姫萩 いとひめはぎ〉

 

この遠志
安神作用と言って
神経質な方、神経症、うつ状態による不眠
動悸、
そして、物忘れなどに用いる。
生薬なのです。

 

だから決して物忘れだけの生薬ではないのです。

 

漢方の場合、生薬を一種類だけ使う単味もありますが、他の生薬も配合してできる漢方薬のほうが、
“人をまるごとみる、よくする”ために、より効果がでる場合も。

 

ここでは、
〈遠志〉が配合された漢方薬を紹介していきます。

 

たとえば、

 

神経質、胃腸も弱い、心配事も多くて、物忘れしやすく、よく眠れない。。。
【加味帰脾湯】(かみきひとう)

 

疲れやすい、氣をつかう、落ち込みやすく、
風邪もひきやすい。。。
【人参養栄湯】(にんじんようえいとう)

 

怒りっぽい、集中力がなく、
物忘れしやすい。。。
【能活精】(のうかっせい)

 

このような漢方薬を取り入れることも
大事です。

 

 

さらに、すぐにできる養生もありますよ!

 

深い呼吸

樫出さん 深呼吸

脳によい酸素が届かない。
これでは、脳がちゃんと働かないですね。
時間に追われた生活や
マスク生活、不安になることで、呼吸が浅くなります。朝と夜だけでも深い呼吸、腹式呼吸を
心がけてみてください。

 

考える

樫出さん はてな

考えることをやめると
脳の動きもとまってしまう。
今は、スマホですぐに答えを出すことができるから、
ついつい考えずに調べてしまいがち。
すぐに検索せず、
「なんだっけ?」とねばってみる。
「あ、わかった!」というスッキリ感で
脳も喜び、活性化。

 

良い眠り

樫出さん 眠り

睡眠の質が良い人ほど脳内の老廃物を排出しやすいという研究もあり、
ぐっすり眠ることは
「あースッキリしたー」という氣もちの面だけでなく、物忘れ、また、アルツハイマー病の予防にもつながります

 

身体を動かす

樫出さん 運動

コロナのために外に出かける機会が減り
動く、ということが減りましたね。漢方では、
[寝すぎること][安静にしすぎること]などの身体を動かさない=
〈氣〉を動かさないことが、
病氣の原因になると考えるのです。「氣」が巡らなければ、脳も動かない。
身体を動かして、氣を動かす。
自分に、えい!と氣合いを入れて
歩くことだけでも、やってみてくださいね。

 

 

私も「あれ、あれ」が減るように
身体もこころも脳も元気になるように、

 

この秋
筋トレを始め
歩ける時は、なるべく歩くように
スニーカーを新調し
氣合いいれてます!

 

(いつまで続くかな。。。)

 

完璧を目指さず
楽しくね。

 

みなさんも
できることからやってみてくださいね!

 

 

注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。

 

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