目指すは、いい笑いジワのあるおばあちゃんです
浅田美代子さん(女優 1956年生まれ)
1956年生まれ。’73年、ドラマ「時間ですよ」でデビュー。
その後、『釣りバカ日誌』「さんまのSUPERからくりTV」など、数々の映画やドラマ、バラエティ番組に出演。
2019年6月、故・樹木希林さん企画の主演映画『エリカ38』が公開に
「老けていくことを楽しみなさい」
という樹木さんの言葉
「これ、よかったら食べてみて。けっこうおいしいのよ」と、お馴染みのふんわりした笑顔で、最近ハマっているというハーブ梅を配ってくれる浅田美代子さん。持参した小ぶりのポットには、温かな薬膳茶が入っています。
「アルカリウメ 7.35 は夜にひとつ食べてお水を飲んでから寝ると、翌朝スムーズにお通じがあるんです。便秘体質で以前はセンナを飲んでいたのですが、人にすすめられたのをきっかけにこの梅を食べるように。また、ポットに入れて持ち歩いているのは薬膳茶。飲みはじめてから疲れにくくなったような気がします。なつめとかクコの実とか、入っている薬膳の実を丸ごと食べられるのもいいんですよ」
薬膳茶をポットに入れて持参。
疲れが取れて、おいしい
東京薬膳協会の先生に調合してもらっているという薬膳茶。「なつめ、クコの実、松の実などを、お湯にふやかしてお茶として飲みます。最後は全部食べてしまうのですが、味もよく、疲れが取れていいですよ」
日頃から体調をくずすことが少なく、風邪すらめったにひかないという浅田さん。更年期も、特に大きなトラブルがないまま通り過ぎたというのですからうらやましい!
「特に更年期というようなことはなかったですね。なんでも更年期に結びつけると、どんどん具合が悪くなっちゃいますから。よく、女性は母親の体質を受け継ぐといわれるので、昔、更年期がどうだったか、母に尋ねたことがあるんです。そうしたら『ほとんどなかったわ』って。本当 にそっくり」
そんな浅田さんが唯一悩まされたのが頭皮のかゆみ。あちこちの皮膚科に足を運んだものの、これといった効果は得られなかったそうです。
「どこへ行っても抗アレルギー薬とステロイドを出されるだけ。本当に困りました。時間とともに治まってきましたが、それでもたまにかゆくなるので、きっとこれが私の更年期症状なんだろうなと思っています」
浅田さんは昨年、恩人であり、盟友でもあった樹木希林さんを見送りました。その樹木さんが浅田さんのために、最後に企画した作品が映画『エリカ 38 』です。
「この作品で私は、実年齢を 20 歳以上詐称し、タイで若い恋人と暮らすエリカを演じています。彼女は若さへの執着を手放せない女性でしたが、私も 50 代になった頃でしょうか、目尻のシワを気にしていたら、樹木さんに『そのシワがかわいいんじゃないの』と言われてハッとしたんです。また別のときには、『老けていくことを楽しみなさい。顔にあれこれ施して変になるのは気持ち悪いよ』とも。確かに年をとるのは自然なこと。自然に抗(あらが)っても仕方ないですものね」
次回は、浅田美代子さんの更年期とのつき合い方(後編)をご紹介します。
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/新井克英 スタ イリスト/藤井享子 取材・原文/上田恵子