更年期の不調かも…と気がついたら、まずは本当に更年期の不調かを調べることが先決です。そこでご紹介したいのが、全国の医療機関でも使われている更年期指数(SMI)。今の症状を自己採点して簡単にセルフチェックができるので、婦人科を受診する前にぜひ試してみてください。
お話を伺ったのは
八田真理子さん
Mariko Hatta
産婦人科医。1990年、聖マリアンナ医科大学医学部卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院を経て、98年、千葉県松戸市で女性のためのクリニック「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開業。幅広い世代の女性の診療を行い、クリニックはいつも女性でいっぱい。著書に『産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)など。
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本当に更年期の不調かを調べることが先決
閉経前後に不調を感じている場合、まずその症状が本当に更年期の症状なのかどうかを知ることが先決です。自分自身でそれを知る手がかりになるのが、「更年期指数(SMI)」。
これは全国の医療機関でも使われているチェックなので、ぜひやってみてください。医師はこの採点から、さらに深く身体状況を読み取ることができるそう。
更年期の不調レベルをセルフチェック!
全国の医療機関でも使われている更年期指数(SMI)
各項目でどれか1つに○印をつけて右の欄に点数を入れ、合計点を出すと自分の状態の目安がわかります。強度の目安は以下を参考に。
強=日常生活に差し障りがあるほどつらく、今すぐなんとかしたい
中=我慢はできるけれど、なんとかしたい
弱=症状は感じるが、我慢できる程度
無=ほとんど感じない
【自己採点の評価】
0~25点:上手に更年期を過ごしています。年に1回は検診を
26~50点:食事、睡眠、運動など気をつけて無理のない生活を
51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、 薬物療法などを
66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要
81~100点:各科の精密検査を受け、長期的な治療が必要
これが更年期かどうかの一番の目安!
女性ホルモン値
更年期による不調が疑われるとき婦人科でするのが、採血による「女性ホルモン値」検査。卵巣から出ているエストロゲン量を見る「E2」と、エストロゲンが足りないとき「もっと出して」と脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン「FSH」の数値が、更年期かどうかの指標に。ホルモンは日々変動するため、一度の検査では確定できないことが多く、2回3回と検査することもあります。
構成・原文/蓮見則子