若い頃と変わらず素敵な同世代の有名人女性たちも、みんな更年期という時期を通っています。60歳を過ぎてますます輝いている女優の熊谷真実さんが、初めて明かす閉経&更年期ストーリー。チャーミングな笑顔とともに、ポジティブなオーラをもらえること請け合いです!
今年61歳。人生で、今がいちばん元気なんです 熊谷真実さん(女優)
「ベジブロスにハマってるんです」 熊谷真実さんが携帯ポットでお茶代わりに飲んでいるのは、朝作ってきたというベジブロス。ビーツとその葉、玉ねぎ、にんじんなどの野菜くずを煮込んだスープです。野菜ソムリエやローフードマイスターの資格を持つ熊谷さんにとって、「野菜は薬」なんだそう。
「若い頃から体が弱くて生理痛もひどく、鎮痛剤まみれだったんです。薬をやめても大変な時期もあったけれど、今は体も心も元気で、60歳を越えたらよけいに楽しい!」
理想をあきらめて吹っきれたときから、心も体も軽くなってきた!
「若いときは私、鎮痛剤や便秘薬に依存していたんです。40代で薬はやめたけど、心がついていかなくて、つらかった。閉経したのは49歳です。46歳のときは、よりによって昼ドラで3カ月拘束されている時期に、生理が2カ月も続いて経血も大量で、本当に大変でした。その後、経血が徐々に減って閉経したという感じです。
閉経がきっかけというわけじゃないですが、50歳になったとき、『あれ? 私もう50? なりたい自分になろうと頑張ってきたけど、全然なれてない。なのにもう50だよ!』と愕然として。
なら考え方を変えようと。努力家で真面目な真実ちゃんはやめて、本来の自身を受け入れるほうがかっこいいんじゃない? 抗(あらが)うより楽しい方法を考えて生きようと。理想の誰かになりたいなんてことをあきらめたら、すべてが楽になった。体も心も。40代まであれほど依存していた薬もまったく必要なくなったんです」
今や医者いらず、な熊谷さんですが、実は去年の夏に急に手首に痛みが出て、整形外科へ。レントゲンでは問題がなく、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん))との診断でした。腱鞘炎の一種ですが女性ホルモンの影響を受けやすく、更年期の女性にも多い病気です。
「知人に紹介してもらった赤坂AAクリニックに数カ月に一度通って、女性ホルモン剤を出してもらっています。飲むほうじゃなく塗るタイプのエストロゲン剤なので、今は手首にも直接塗っています。女優としては、指じゃなく、気づかれにくい手首というところ、神さまに感謝です(笑)。
閉経後も女性ホルモンの第二次変化がやってくるといいますが、まさにそれなんだろうととらえてます。
それに、痛みは何かのシグナルだと思うので、もう鎮痛剤には逃げないで、原因はなんだろうと探るようになりましたね。痛みは自分自身を見つめ直す、いいきっかけです」
近頃ハマっているベジブロス。そのときにある野菜の皮や野菜くずをなんでも放り込み、味つけしないでコトコト煮込むだけ。水やお茶の代わりに飲んでいます。ファイトケミカルをたっぷり含むので、活性酸素を減らしたり、免疫力を上げる効果が期待できそう!
◆タンパク質の大事さに早く気づけてよかった/熊谷真実さん、「閉経」インタビュー(後編)
熊谷真実さん Mami Kumagai
1960年生まれ、東京都出身。1979年NHK朝の連続テレビ小説「マー姉ちゃん」の主役を務め、同年製作者協会(エランドール賞)を受賞。2016年「マンザナ、わが町」で紀伊国屋演劇賞・読売演劇賞受賞。女優だけでなくタレントなど幅広いジャンルで活躍を続け、2017年から福岡県そえだ観光大使、2018年から埼玉県寄居町ふるさと大使、2020年から静岡県やらまいか大使に就任している。
2020年夏に、静岡県浜松市へ移住。Instagramのフォロワーは3万人超え。浜松での生活ぶりやプライベート、食事や健康のこと、仕事のこと、おしゃれのことなど、熊谷真実さんの素顔を垣間見ることができます。自宅からのインスタライブ「まみチャンネル」も大人気。
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カメラ/玉置順子(t.cube) ヘア&メイク/有本昌代 構成・原文/蓮見則子