OurAge読者のみなさん、2022年もよろしくお願いします!
さて、今年もさっそく暗~いお悩み(笑)をいただきましたのでお答えしますね。
お悩み:その26
お世話になった年上の人が次々と亡くなり、寂しさが身に染みてきます。
年下の後輩やお友達もいますが、やはり相談事は年上の人にしたいことが多いです。どのように対処したらよいでしょうか。(54歳・会社員・東京都)
地曳さんのお答え
本当にそろそろ、そういう年代なんですよね。
相談できる人が近くにいるのはいいことなんだけど、急にその相手が亡くなってしまうと本当に寂しいです。正直、私も親を送ったときより、ちょっと年上の親しくしてくれていた人たちを送るほうが精神的にすごくきつい。特にこの1、2年間すごく多かったんですが、コロナ禍だからお葬式にもいけなくて…。
でも、これって仕方ないと思うんです。人間はいつか亡くなるし、生きている限り必ず誰かを見送らないといけない立場になります。あなただけじゃない。みんな身に染みるほど寂しい思いをしているんです。そういうもの、人類の宿命だと思って受け入れるしかありません。
だからこそ、これからは「会いたい」と思ったら、ガンガン会っていきましょう。もちろん、コロナ対策を万全にして。「いつでも会える」と思って、つい目の前のことばかりに追われてなかなか会っていない人がいるでしょう。でも、人はいつなにがあるかわからない。自分だってわからない。だから会おうと思ったら迷わずにすぐに会う! これが私がコロナ禍で得た教訓です。
年下に相談するのも悪くないですよ。
ちょっと抵抗があるかもしれませんが、今までのような相談事を若い子にしてみると、面白い答えが返ってきます。良い意味で若い子のほうがお気楽なんですね。歳を重ねるといろいろと重くなってくるけど(笑)、若い子にはそういうのがないから「え? なんでそんなことで悩んでるんすか? こうすればいいじゃないですか。一緒に楽しい映画でも観に行きましょうよ」って。
この間も、親子くらい歳が離れている子に「私はこのままでいいんだろうか?」と聞いたら、「なに言ってるんですか、いく子さんはこのまま図に乗って生きててください」って言われちゃいました(笑)。その時、すごく気持ちが楽になったんですね。相談事って結局、一番の目的は自分の気持ちを楽にすることだから、別に年下の子だからダメってことはないと思うんです。
それに、年上の方のアドバイスとは違って、年下の子って今の時代の子だから、今のやり方で考えるんですね。「今はそうじゃないですよ」ってはっきり言われる。それって自分が今の時代にアップデートできるチャンスでもあります。
それと…あなたは54歳でまだまだ若いですけど、そろそろ年下の相談に乗る番なのではないでしょうか?
50歳って役割がかわる歳だと思うんです。半世紀以上生きてきて身に付けたスキルや経験を年下のために使う。年配の方々が私たちにしてくれたように、今度は私たちが年下に同じことをしてあげるんです。
だから、悩んでいる子がいたら「どうかした? 私でよければ話を聞くよ」って声をかけてあげましょう。でも、「説教」になったらダメですよ。「老害」になっちゃいますから(笑)。
若い世代とも交流してお互いに助け合って生きる。もちろんお子さんとでもいいですよ。それが「人生を重く考えがち」な私たち世代のサバイバル法です!
お悩み:その27
周りの人の幸せが素直に喜べない時があります。そのあと必ず自己嫌悪に陥ってしまいます。どうしたらこの気持ちとうまく付き合えるのでしょうか?(26歳・その他・京都府)
地曳さんのお答え
その気持ち、すっごくわかります!(笑)。
私だって他人の幸せを喜べないときがありますよ。
例えば、インスタとかツイッターって“私はこんなに幸せなんです~”の投稿が多いでしょう? 自分もハッピーなときだったらいいけど、そうじゃないときは「うっ…」と精神的にダメージを負うので、そういうときは心の中で(幸せそうですね。良かったですね)と言って即ミュートにしちゃいます(笑)。そのハッピー感に、私は今ついていけません。はいミュート。
私の経験上、周りの人の幸せが喜べないときは自分の中で不安な気持ちがあったり、疲れていたりして心身が不調なんですね。だからそういうときは自己嫌悪に陥らないで許してあげましょう。「あ、私、今疲れてるんだな」って。で、SNSは一切見ない!
モヤモヤして負の感情が止まらなくなっても「あら~、私って本当に嫉妬深いのね~」ってサラリと流して、決して自分を責めない! 「他人の不幸は蜜の味」っていう言葉があるくらいですから、裏を返せば他人の幸せが喜べないのは、人間本来のありのままの自然な姿なんです。
白雪姫のお母さんみたいに嫉妬して、義理の娘に毒林檎を食べさせなければ大丈夫です(笑)。
「宝くじが当たった!」とか「すっごいいい男と結婚した!」
そういうビッグな幸せはみんな言いたいんですよ。
でも、その幸せな人だって裏では大変なことがあって、幸せな部分だけ見せてるんです。
話は変わりますけど、この間バスで移動しているときに窓から虹を見たんですよ。その虹には私しか気付いていなくて。そのときに「幸せって虹みたいなものだな」って思ったんです。そこにあっても気付く人と気付かない人がいる。そういうのに気付いて「綺麗だなぁ」と思うことが増えれば、自分自身がハッピーになる。すると自然に周りの人の幸せも心から「よかったね」と思えるようになります。
お茶がすごく美味しかったとか月が綺麗だったとか、そういう日常の小さな幸せを大事にしてミルフィーユしましょう。そうすればいつか大きなケーキになってます。
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