最近、世のテレビ離れが話題ですが、恥ずかしながら私は今もテレビが大好きです。ニュース、ドラマ、お笑い、サッカーなどのお気に入り番組はもちろん、さして好きな番組でなくとも、BGMを聞くより、テレビの音が流れているほうが心安らぐ昭和的習性を保っています。
夫婦ふたりの我が家では、チャンネル争いをしなくてすむよう、細長いリビングの両端にそれぞれがテレビを置く始末。いつでも好きな番組を好きなだけ生で見たり、録画再生できる環境を整え満喫しています。
今回は、そんなテレビ好きの私めが、この2年半使わなかった日のない、すばらしい秘密道具について書かせていただきます。
きっかけは「アメトーーク!」の『家電芸人』から
「アメトーーク!」の家電芸人はご存じの方が多いと思います。家電に詳しい芸人さんたちがおすすめの新製品を熱く語るのですが、私は2008年頃に初めてその特集に気付いてから、時々放送される家電芸人の回を欠かさず見ています。芸人さんたちの、家電へのあふれる愛と知識に、いつも尊敬の眼差しを向けています。
余談ですが、古くは1990年代前半、深夜にやっていた「カルトQ」(50代の皆さん、見ていましたか~?)時代から、なにかに詳しい人、オタク、偏愛している人に憧れる傾向にあります。今だと対象は東大王になるのかもしれませんが、私の中では、すべてに博識な人より、どうでもいい、人から見るとくだらないことに詳しい人がなぜかかっこよく見えてしまうのです。
さて、何度も「アメトーーク!」の『家電芸人』の回を見てきましたが、紹介された製品を即買おうとしたのはこちらだけです。
SONYのウェアラブル ネックスピーカーです。
2018年春の『家電芸人』の回で、たしか土田晃之さんが紹介していたと思います。実は放送日は忙しくて生で見られず、週末に録画を見ながら「これは私のためのものだ」と確信。ネットで買おうと試みましたが、すでに完売。なんと番組の反響が大きく生産が間に合わない事態になったとネットニュースで読みました。約半年後の9月にやっと販売を再開するという発表が! この間の渇望感がすごかった私は、発売再開日には、仕事帰りに銀座のSONYストアに行って確実に購入しましたよ。現在はオープン価格で、ネット通販では2万円強で売られているようです。
SONYのウェアラブル ネックスピーカー(SRS-WS1)を「私のためのもの」と感じる理由は
1) テレビの音を聞くためのスピーカーで、肩に乗せて使います。
このスピーカー、しゃれた音楽を聴くイヤフォンではありません。見ているテレビの音を耳元で聞かせてくれるスピーカーなんです。肩にひょいっと乗せれば安定感抜群。重さは335gということですが、なにしろ前後の重さのバランスが絶妙なため、おさまりがいい。やややせ体型の私でも、肩に乗せていることをしばしば忘れてしまうほどです。
上のスリット(開口部)から音が聞こえてきます。個人的には耳に直接入れるイヤフォンは外れそうで始終気になるし、ヘッドフォンも肩が凝ってしまう。そしてなんとなく難聴も心配です。こちらは耳をふさがないため小さく音漏れはしますが、その分周囲の音も聞こえます。たしか子だくさんの土田晃之さんも「家族の呼びかけに応えられるのも利点」と語っておられました。
2)キッチンや洗面所…テレビから離れても音が聞こえるので、流し見時間を効率よく使えます。
キッチンで料理をしていると、換気扇や洗い物の音で、リビングのテレビの音が聞こえにくいことはありませんか? また朝ドラの途中で、歯を磨きに行って話の流れがつかめなくなったことはありませんか?
このウェアラブル ネックスピーカーを肩に乗せていれば、問題ないんです。キッチンでも洗面所でもトイレでもテレビの音は耳元で聞こえるので、朝ドラ史上最悪の父親テルヲの台詞も聞き逃しません。気になるコロナ関連情報も毎朝きちんと押さえられます。
そしてここが肝心! 私もお気に入りのドラマは録画をして週末きちんと座って視聴します。でも流し見でいい情報番組やらトーク番組で、気になる話題がはじまってしまい、着替えを取りに行きたいのにTVの前から動けない~、なんてことがなくてすむんです。躊躇なく取りに行けて時間を効率よく使えます。
ただ、通信はマンションの構造壁には妨げられるようで、うちの場合、寝室や洋服小部屋は手前のほうしか音がつながりません。意外にもテラスは窓やドアに面しているので、一部を除いて、ほぼ聞こえます。週末の午後、刑事ドラマの再放送をつけっぱなしにして、肩にウェアラブル ネックスピーカーを乗せたままテラスに出て、ガーデニング作業を2時間するようなこともありますが、だいたいのストーリーは把握できてしまいます…。
夏は素肌に触れる部分にミニハンカチを巻いて使います。
3) お気に入りのドラマで、台詞を聞き逃さずにすみます。
50代ならではの問題も。普段耳が遠くなったという感覚は一切ないのですが、たまにTVドラマの大事な台詞が何と言ったのかわからなかったり、芸人さんの丁々発止のやりとりの肝心の発言を聞き取れなかったりする事態が起こるように。再生して聞き返すこともありますが、一発で聞こえたら、もっと楽しめたのに~、とテレビ好きとしては口惜しいったらない。そんな状況も、このウェアラブル ネックスピーカーの真骨頂です。耳元でクリアに聞こえ、テレビと耳元の音の時差がないので快適。お気に入りのドラマを見るときは、必ずこのスピーカーを肩に乗せるか、または目の前のテーブルに置いて臨むようにしています。
4) 小さな音でも臨場感を味わえます。
肩の左側で音量調節、右側でスイッチのオンオフと振動の強弱オフの調整ができます。
クリアな音と振動のお陰で、小さな音でも臨場感が堪能できるのも特徴。映画や動画配信サービスの本格派ドラマを見る時にもおすすめです。
使わないときは、充電しておきます。写真はありませんが、テレビには小型の送信機をつなぎます。
いやはや、こうして書いてみると、どれだけテレビが好きなんだ、と自分でも呆れますが、昭和のテレビっ子として育ち半世紀。もはや抜け出せません。
ウェアラブル ネックスピーカーを思いついて作ってくれたSONYの方に感謝です。 絶滅しそうなテレビ好き人間を応援してくれる、ありがた~い秘密道具だと思っています。
今回も「50代あるある(かもしれない)川柳」を。
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