長い夏の後、栗の季節がやって来ました。
最近SNSで注目を浴びていたのが、「栗の皮がするっと手で剥ける」という動画です。固い鬼皮、実にくっついて離れてない渋皮。ところがその動画では、何かのカバーをはずすかのように、渋皮をペロリと剥いているのです。
早速試してみることに。まずは洗った栗の水気を拭き、冷凍庫で一晩冷凍します。

そしてそれを、熱湯に5分漬ける。こ、これだけ?

それでは、鬼皮を剝いてみます。包丁で栗の底の部分に切り目を入れます。栗の皮に包丁を入れる時は、いきなり包丁をおろさず、まずは小さく前後に動かして(ノコギリのように)、鬼皮に刃が入ったことを確認してから包丁をおろしてください。その時も真下におろさず、前後に動かしながら切ります。皮に刃が入る前に動かすと、滑ってケガをしやすいのでお気をつけて。
さて、刃を入れたら、底の部分を切り落とさずにつなげたまま。そこから鬼皮を剥いてみます。ペロリ。スムーズです。

さらに残りの皮を剥くときに、最初に剥いた箇所から2~3時のあたりに小さくはさみで切れ目を入れて、そこから再度小さく剥くと、残りはパカッと鬼皮がはずれます。すごい!

栗の皮むきってこんなに簡単だったっけ? なんと1個5~6秒で剥けるまでになりました!
勇んで渋皮剥きにとりかかる
ところがです。参照した動画によると、鬼皮を剥いた栗をもう一度お湯につけると渋皮もぺろりとむけるそうなのですが・・・

あれ?

あれれ?
トライするうちに、上から剥いた方が渋皮は剥きやすそう、というところまではわかったのですが。渋皮と身の間に竹串を差し込んで、よし剥けた!、と思っても途中で渋皮がちぎれてしまいます。

せめてひとつだけでも・・・とがんばりましたが10分以上かかってしまい挫折。ポロっと剥ける部分が時々あっても、くっついて離れないところには包丁が必要で、手で剥けるのかどうかわからない、という作業も効率が悪い・・・。途中から結局包丁で剥いてしまいました。惨敗です!
包丁で剥くなら、鬼皮を剥いた段階で、少し(600wで20~30秒ほど)電子レンジにかけるのも作業しやすかったです。栗ごはんは完成しましたが、今日の目的はこれではない・・・。

もしや栗の種類によるのだろうかと、普段は手がでない小布施の立派な栗でも再挑戦してみましたが結果は同じ。実は、同僚のハタコもほぼ同じタイミングで同じ動画を見てトライしていたのですが「渋皮は剥けないよねぇ・・・」と残念な意気投合。

「結局あれがいちばん簡単で美味しいよね」とさらにハタコと意見が一致した別の方法もあります。それは茹でた栗を半割にして、スプーンですくう、というもの。
栗をたっぷりのお湯で50~60分ほど茹で、

できるだけ温かいうちに半分に切り、スプーンで身をすくって出します。この時も、包丁がすべらないよう気をつけて!

全部半割にするので、傷んだ部分をきれいに取り除きたい時などにいい方法ですが、取り出した栗はこんな状態なので、もちろん栗ご飯には向きません。ハタコはなかしましほさんのレシピで栗あんにして、バタートーストにするのがおすすめだそう。

私はせっかく高めの栗を買ったので、お菓子にすることにしました。フードプロセッサーにかけて栗ペーストにし、グラニュー糖、生クリームと合わせてマロンクリームを作りました。

シューを焼いてシュークリームに。生の栗を使っているので香りがよくて一味違います。皮から出した栗の重さをはかって、栗10に対して、砂糖3、生クリーム2~3くらいが目安ですが、お好みで増減してください。

ここにブランデー、バニラなどを入れてもおいしいのですが、あまり入れると既成品の缶詰マロンクリームと変わらない感じになってしまうので、生栗の時は控えめに控えめに・・・。砂糖も少なめにし栗の風味を残します。渋皮問題は解決しなかったけど、少し素朴なくらいの季節の味を楽しみました。






